今回のブログ記事では鉄骨ユニット住宅を手掛けるトヨタホームの特徴・メリット・デメリットを解説していくぞい!
トヨタホームがどんなハウスメーカーなのか?知りたい人はこのブログ記事を読めば一発で解決じゃ!
トヨタホームの特徴と基本情報
- 主な特徴:地震に強い鉄骨工業化住宅
- 構造 :鉄骨ラーメン構造・鉄骨軸組み工法
- 基礎 :布基礎
- 断熱材 :高性能グラスウール
- 坪単価 :50~85万円前後
- ZEH :対応可能
- 耐震性能:★★★★☆
- 断熱性能:★★☆☆☆
- 気密性能:★☆☆☆☆
- コスパ :★★★☆☆
- 総合評価:★★★☆☆
さて、今回のブログ記事ではトヨタホームについて詳しく特集するぞい。
トヨタホームということは、あのトヨタ自動車に関連しているんですか?
うむ。いかにもトヨタホームは日本を代表する自動車メーカー「トヨタ自動車」のグループ会社じゃ。
トヨタ自動車の本社がある愛知県など中部地方で人気のあるハウスメーカーじゃな!
ぼくもトヨタホームはさすがに聞いたことあるけど、どんな注文住宅を造っているかまでは詳しく知らないポン。
トヨタホームは基本的に鉄骨造住宅をメインに手掛けているハウスメーカーじゃな!
比較的安い価格帯のセミオーダー規格住宅から、高価格帯の自由設計注文住宅まで幅広い顧客層に対応しているぞい。
おーさすがトヨタのハウスメーカーだね。
トヨタホームの商品ラインナップと坪単価
さて、ではトヨタホームの坪単価について解説していこう。
トヨタホームの商品は鉄骨ラーメン構法で建てている「シンセシリーズ」と鉄骨軸組み構法で建てている「エスパシオ」シリーズの2種類に分かれているのじゃよ。それぞれ商品モデルごとの特徴と坪単価は以下の通りじゃ。
シンセシリーズ | 特徴 | 坪単価 |
---|---|---|
シンセ・アイラシク | 空間をかしこく活用する住まい | 60~70万円 |
シンセ・スマートステージ | スマートハウス仕様 | 65~75万円 |
シンセ・スマイリズム | 赤ちゃん医学から生まれた家 | 60~70万円 |
シンセ・理想の平屋 | 平屋造り | 65~75万円 |
シンセ・ピアーナ | 日本の伝統的な平屋造り | 60~70万円 |
シンセ・ハグミ | 子育て世代向けリビング中心の間取り | 60~70万円 |
シンセ・ヴィトロワ | 3階建て仕様 | 65~75万円 |
シンセ・カーダ | 都会的でスクエアな外観仕様 | 65~75万円 |
シンセ・フィーラス | シンセの上級モデル | 75~85万円 |
シンセ・フィーラス ニコリズム | 二世帯住宅仕様の上級モデル | 75~85万円 |
LQ | セミオーダーの規格住宅 | 50~60万円 |
エスパシオシリーズ | 特徴 | 坪単価 |
---|---|---|
エスパシオLS 理想の邸宅 | 100mmのALC外壁を採用したエスパシオの主力モデル | 70~85万円 |
エスパシオLX | 空間・設計自由度が売りのモデル | 70~80万円 |
エスパシオ都市のひだまり | 都市型狭小住宅モデル | 70~80万円 |
エスパシオEF | 表情が異なる4つの外観を選ぶモデル | 70~80万円 |
エスパシオEF3 | エスパシオEFの3階建てモデル | 70~80万円 |
エスパシオEFアーバンウィンド | 柔らかな曲線が魅力的なモデル | 70~80万円 |
エスパシオガレージスタイル | インナーガレージ付きモデル | 70~80万円 |
エスパシオメッツォ | 建物外壁が外塀を兼ねるプライバシーモデル | 70~80万円 |
トヨタホームは「シンセシリーズ」と「エスパシオシリーズ」が2本柱なんですね。
シンセシリーズより、エスパシオシリーズの方が全体的に少し価格帯が高いんだね。
うむ。シンセシリーズよりもだいたい「10~15万円」くらいエスパシオシリーズの方が坪単価が高くなっているね。
ちなみに「シンセシリーズ」は住宅部材のほとんどを工場生産していて品質ブレの少ないうえ工期が早いユニット住宅。
「エスパシオシリーズ」は狭小地や変形値などでも柔軟に建てることのできる間取りや設計の自由度が高いフルオーダー注文住宅じゃ。
シンセは品質ブレが少なくて工期が早い。
でエスパシオは自由度が高いか。
めもめも。
それとトヨタホームはLQというコストパフォーマンス重視のセミオーダー規格住宅も取り扱っておるぞい。
LQはシンセシリーズと同じく鉄骨ラーメン構法を採用しており、30種類の間取りから好みのものを選択するセミオーダースタイルの注文住宅じゃな!LQは本体価格1600万円(坪単価50~60万円前後)から販売しているぞい。
トヨタホームでもローコストに近い価格帯でも建てられるんですね!
そういえばトヨタホームの家はぜんぶ鉄骨住宅なの?
注文住宅に関しては今のところ、全て鉄骨造住宅じゃな!
一応2018年06月から木造2×4構法の家も造ってはいるが、木造住宅はまだ分譲建売住宅のみの取り扱いとなっている。今後はもしかしたら注文住宅でも木造住宅を取り扱うようになるかもしれないけどね。
注文住宅を建てるなら、まず「自分の求めるマイホームの適正相場価格を知ること」が大切です。
注文住宅は「オーダーメイド」の住まいですから「定価という概念がない」と心得てください。
例えばハウスメーカー1社だけを見学して「2500万円」の見積もりが出るとします。
でも1社の見積もりだけでは「その価格が本当に適正なのか?」わかりませんよね?もしかすると、他社では同条件の家が2000万円で建てられる可能性もあります。注文住宅は同じような見た目や性能でも施工会社が違えば300万円、400万円、500万円の価格差は当たり前、時には1000万円以上の価格差があることだってあります。
マイホームはもともとの価格帯が大きいので感覚が麻痺してしまいがちですが、100万円単位の価格差は大金です。100万円も価格が違えば「住宅ローン1年分以上に相当」することも。それが500万円も価格が違えばどうでしょうか?
マイホームの適正相場価格を把握せず営業マンに言われるがままに契約し大後悔している事例は数えきれません。マイホームは人生でもっとも高額で大切な買い物。失敗するリスクは最大限抑えてください。
逆に言えば、複数社で比較し自分の条件のマイホーム適正相場価格を知るだけで「価格差で泣くリスク」を大幅に減らせるのですから「比較しない理由はない」です。
マイホームの適正価格を知るためにまずやるべきは「住宅カタログの一括比較」です。マイホーム計画を検討している方は以下のリンクから「まずは複数社を比較すること」から始めてください。
もちろん無料ですし東証1部上場企業が運営するライフルホームズなら悪質な施工業者が紛れ込む心配はまずありません。
マイホームの適正価格を知るにはザックリ予算を指定して一括比較がオススメ!
トヨタホームの構法(構造)
さて!次はトヨタホームの構法(構造)についてじゃな!
前述のとおり、トヨタホームは「鉄骨ラーメン構法」と「鉄骨軸組み工法」の2種類の構法を取り扱っているぞい。
まずは鉄骨ラーメン構造について説明しよう。
- 鉄骨ラーメン構造
- 柱と梁を強固に一体化させ高層ビルにも採用される構造。強靭なユニットを支える太い柱が特徴。柱と梁の接合部にも強靭な変形防止プレートを採用している。標準仕様で耐震等級3(最高等級)を実現。
鉄骨ラーメン構造は太い柱と強い梁でできた強靭な「ユニット」で家を支える構法じゃな。
ユニット?
トヨタホームの鉄骨ラーメン構造は、構造体を工場生産する。こんな感じで柱と梁が一体化したボックス型のユニットになっていて、このユニットを連結させることで家の構造体を造っているのじゃよ。
へー!合体ロボみたいだね!
太さ125mmの強靭な鉄骨は単体でも十分に強いが、このようにボックス化することでさらに強くなる。だから標準仕様で耐震等級3なんじゃな!
確かにみるからに地震に強そうな構造体ですね。
うむ。ただし、あらかじめユニットはあらかじめ工場生産されるもので、設計自由度の面では少し制限が多い工法とも言えるのう。
さ、次は鉄骨軸組み工法についてじゃ。
- 鉄骨軸組み工法(EST工法)
- 鉄骨で造る軸組み工法。設計自由度の高い独自の新鉄軸構法。ラチス柱という変形しても元に戻るしなやかなで粘り強い性質をもつ柱を採用しており、標準仕様で耐震等級3を実現。
そしてエスパシオシリーズに用いられる鉄骨軸組み工法は木造でいう「在来工法」の鉄骨バージョンと考えると分かりやすい。
こちらはトヨタホーム独自の技術が盛り込まれており、別名「EST工法」と名づけられているぞい。
へー、独自の技術ってどんな技術なんですか?
詳しく解説すると長くなるが、一番特徴的なのは「ラチス柱」じゃろう。
トヨタホームのEST工法では、耐力壁にこのようにジグザグ状になったラチス柱を採用しているのじゃ。
変なかたち!
変なカタチでも優秀な性能があるぞい。この柱の許容体力は一般的なブレース工法のおよそ4倍。
中規模程度の地震の場合、このラチス材が外力を受け止め、大規模地震にはラチス材が変形することで外力を吸収し建物の倒壊を防ぐのじゃ。
へー、すごい!他にはなにか特徴はあるんですか?
EST工法は地震に強いだけでなく、設計自由度も高いぞい。EST工法なら上下階に通じた通し柱を入れる必要がないので、柱の位置をフロアごとに変えることができるのじゃ。
なるほど!これなら確かに設計自由度が高そうだね!
取りあえず構造についてはまた別ページでしっかり解説するので、今回はこの辺にしておこう。
取りあえずトヨタホームの2つの工法はどちらも地震に対しては非常に強いと考えてOKじゃよ。
トヨタホームと価格帯が近いハウスメーカー
トヨタウッドユーホーム
住友不動産
高気密・高断熱住宅が得意なハウスメーカー
一条工務店
アエラホーム
フィアスホーム
アイフルホーム
三井ホーム
トヨタホームより少し価格帯が高いハウスメーカー
積水ハウス
セキスイハイム
住友林業
ダイワハウス
パナソニックホームズ
三菱地所ホーム
スウェーデンハウス
トヨタホームより少し価格帯が安いハウスメーカー
タマホーム
クレバリーホーム
富士住建
桧家住宅
トヨタホームは頑丈で精密、工期の早い鉄骨ユニット住宅を手掛けるハウスメーカーです。工場生産される鉄骨部材をメインに採用しているため、施工技術のブレが極めて少なく精密で狂いのない家を建てられます。また、頑丈な鉄骨構造なので大空間・大開口など開放的な空間設計も得意です。
ただしトヨタホームは断熱性・気密性の面は競合他社と比較すると少し弱点と言えるかもしれません。トヨタホームを候補にしている方は、気密性・断熱性を得意とするハウスメーカーと比較して「どれくらいの差があるのか?」を理解しておくことをオススメします。
またトヨタホームはミドルコストハウスメーカーに分類される価格帯なので、競合他社と比較する際の「基準」としてもちょうどいいハウスメーカーと言えるでしょう。いずれにしてもトヨタホームのカタログは取り寄せておくことをオススメします。
競合ハウスメーカーと見比べることで「今までとは別の大事なポイント」が新たにわかることもあります。トヨタホームを候補にしている方は、ぜひ上記のハウスメーカーと比較しておいてください。
トヨタホームのメリット(長所)
さて、トヨタホームの坪単価・工法(構造)についてザックリと説明したところで、次は具体的なメリット(長所)とデメリット(短所)について解説していこう。
まずはトヨタホームのメリットからじゃ。
- トヨタホームのメリット(長所)
- 地震に強い【標準仕様で耐震等級3(最高等級)】
- 様々な顧客層(価格帯)に対応
- 全館空調スマートエアーズ
- 住まいの85%を工場生産(シンセシリーズ)
- 最大4.42mの天井高(エスパシオシリーズ)
- 保証が手厚い(最長60年長期保証)
- トヨタホーム専用ローンが使える
では順番に解説していこう!
地震に強い【標準仕様で耐震等級3(最高等級)】
まずトヨタホームの家の最大のメリット(長所)は地震に強い住宅という点じゃな。
鉄骨ラーメン構造のシンセシリーズも、鉄骨軸組み工法(EST工法)の「エスパシオシリーズ」も標準仕様で耐震等級3(最高等級)なんですよね!
その通り!どちらの工法も地震には非常に強いと考えてOKじゃ!
しかもトヨタホームでは独自の制震システム「T4システム」も採用することができるぞい。
へー、制震システムもあるんだね。
うむ。T4システムは「地震エネルギーを回転運動に変換して、そのエネルギーをオイルが吸収する」という自動車に用いられる技術が使われているんじゃよ。
へー!さすがトヨタのハウスメーカーって感じですね!
うむ。自動車メーカーのグループ会社だけあるね!
様々な顧客層(価格帯)に対応
トヨタホームはセミオーダースタイルの規格住宅から、工場生産に特化したシンセシリーズ、そして設計自由度に特化したエスパシオシリーズなどさまざまな価格帯の商品モデルを展開している。
つまり幅広い価格帯の顧客層に対応しているのじゃ。これもメリットの一つと言えるかもしれないのう。
トヨタホームなら色んな価格帯から選べるってことだね。
そうじゃな。特に鉄骨造の低価格モデルを手掛けている点はあまり他のハウスメーカーにはない特色とも言える。
トヨタホームのLQはある程度は間取りが制限されるセミオーダータイプだが「本体価格1600万円~」で建てられるのは魅力的じゃ。
他社ハウスメーカーで鉄骨造住宅を建てるとすれば、坪単価50万円台のところはなかなかないからね。
なるほど!確かにトヨタホームのLQは鉄骨造のなかではローコストなのかもしれないポン!
いずれにしても低価格帯~高価格帯までいろんな商品モデルの幅があるのは嬉しいですね。
住まいの85%を工場生産(シンセシリーズ)
トヨタホームのシンセシリーズは、住まいの85%を工場生産している工業化住宅なんじゃ。
つまり、工期が非常に早くまた品質ブレが少ない。これも大きなメリットじゃろう。
住まいの85%を工場生産ってすごいですね!
うむ。さすが自動車メーカーというか、徹底的に家づくりがシステム化(効率化)されているわけじゃな。
鉄骨ラーメン構造のシンセシリーズはおおまかな家のカタチだけなら、なんと6時間で出来てしまうんじゃよ。
6時間!?
早すぎるでしょw
ユニット工法だから、工場でパーツとなるユニットは造ってあるからね。
現場でユニットを組み立てるだけなので早いんじゃよ。家のかたちが6時間でできてしまうから構造体が雨に濡れたりするリスクも少ない。そして工期も圧倒的に早いのじゃ。
ただし徹底的に工場生産しているのは鉄骨ラーメン構造(ユニット工法)のシンセシリーズで、エスパシオシリーズは別だけどね。
全館空調スマートエアーズ
トヨタホームは独自の全館空調システム「スマートエアーズ」を採用することができるぞい。
これもメリットの一つじゃろう。
お、全館空調システムもあるんですね!
でも、有料オプションなんでしょう?
うん。さすがに全館空調システムはオプションじゃな。
ただトヨタホームの「スマートエアーズ」は他社の全館空調システムに比べると割と良心的な価格じゃよ。
ほーん。いくらなん?
120㎡以下の家だと「100万円」で、120~145㎡で「125万円」じゃな。まぁ一般的な広さの家ならだいたい100~125万円前後と考えておけばいいじゃろう。
高いやん。
いや、これでも他社の全館空調システムと比べると少し安いほうなの!
全館空調システムって他社だと200万円前後するケースも多いですしね。
うむ。それにトヨタホームのシンセシリーズではスマートエアーズの採用率44%。(2019年4~9月の搭載率)。およそ半数近くが採用する人気オプションなんじゃよ。
いずれにしても1年中温度のストレスと無縁な生活ができるのはプライスレスじゃ。スマートエアーズを採用できる点もトヨタホームのメリットと言えるじゃろう。
最大4.42mの天井高(エスパシオシリーズ)
それからトヨタホームのエスパシオシリーズは「マルチ天井高システム」といって19種類もの天井高を選べるぞい。かなり天井が高くできるのも大きなメリットかもしれないのう。
え!天井を高くできるの?!どれくらい?
最大で4.42mじゃ!
す、すごい…。そんなんもう空やんけ。
いや空ではないだろ。
トヨタホームのエスパシオシリーズは、独自の鉄骨軸組み工法(EST工法)を採用しておりフロアごとに別々の天井高を設定することもできる。吹き抜け、スキップフロア、ダウンフロアと自由自在じゃ。
さすが、設計自由度の高いエスパシオシリーズですね!
うむ。エスパシオなら天井を高くすることもできるし、逆にスキップフロアで居室の下に収納空間をつくるなど立体的な空間をつくることも可能じゃよ。なにしろ19種類もの天井高を選ぶことができるからね。
保証が手厚い(最長60年長期保証)
トヨタホームは保証・アフターサービスが手厚い点も大きなメリットじゃな。
最長60年長期保証を採用しているぞい。
60年!?長いねぇ。
とはいえ60年は初期保証と延長保証を合算した「最長保証」じゃ。初期保証と延長条件は以下の通りじゃよ。
- トヨタホームの保証
- 初期保証:30年(雨水侵入は15年)
- 最長保証:60年
- 延長条件:10年ごとの有償メンテナンス
60年保証にするには、10年ごとの有償メンテナンスが必要なんですね。
これでもかなり優秀なほうだけどね。
なお、初期保証は構造躯体と雨水の侵入を防止する部分で異なる。構造躯体に関しては初期保証30年、雨水侵入を防止する部分は15年。この辺はしっかり理解しておきたいところじゃな!
ちなみにアフターサービスも優秀で、建物の引き渡しから25年目まで5年ごとに無料点検を受けられるぞい。
トヨタホーム専用ローンが使える
それからトヨタホームで家を購入する人はトヨタホーム専用ローンが使える。これも割と評判が良いみたいじゃよ。
トヨタホーム専用ローン!?
そんなのもあるんだ。
さすがトヨタグループといったところじゃな!
トヨタグループの「トヨタファイナンス」というローン会社から専用ローンを利用することができるのじゃ。金利自体が特別安いわけではなさそうじゃが、保証料や事務手数料などの諸費用が安い(orかからない)のでトータルで初期費用を抑えることができるようじゃよ。
トヨタホームのデメリット(短所)
次はトヨタホームのデメリット(短所)をピックアップしていこう。トヨタホームのデメリットは以下の通りじゃな。
- トヨタホームのデメリット(短所)
- シンセシリーズは設計自由度が低い
- 気密性能が悪い(C値2.8)
- 価格帯はそこまで安いわけではない
では順番に解説をお願いします!
シンセシリーズは設計自由度が低い
トヨタホームのデメリットまず一つ目は「設計自由度が低い」という点じゃな。
あれ?さっき設計自由度が高いって言ってなかった?
トヨタホームで設計自由度が高いのは鉄骨軸組み工法で建てるエスパシオシリーズじゃな。
設計自由度が低いというのはシンセシリーズに限ったデメリットじゃ。ユニット工法で建てる鉄骨ラーメン構造は、箱型ユニットを組み立てて構造体を造るからどうしても融通がききにくく設計自由度の面では劣るのじゃよ。
その代わりユニット工法の方が「価格的に少し安い」「工期が早い」「品質ブレが少ない」というメリットはあるけどね。
なるほど。一長一短ってことですね。
うむ。ただしユニット工法でも単純に「大空間のリビング」や「大開口の窓」などは得意じゃよ。
なるほど!木造住宅みたいに耐力壁とか筋交いの影響を受けにくいんですね!
その通り。なので、ユニット工法は間取りの自由度を求める人や狭小地・変形地には向いていないが、単純に大空間・大開口などの開放的な間取りであれば十分に実現できるぞい。
気密性能が悪い(C値2.8)
トヨタホームは鉄骨造住宅にしては断熱性能は頑張っているほうじゃが、気密性能は明確に弱点と言えるじゃろう。
トヨタホームの断熱性・気密性の数値は以下の通りじゃ。
トヨタホーム | C値(cm2/m2) | UA値(W/m2K) |
---|---|---|
標準仕様 | 2.8 | 0.7以下 |
トヨタホームは一応断熱性能に関しては「断熱等性能等級4」をクリアするUA値0.7以下となっているが、気密性は表すC値は2.8。
C値は1.0以下のハウスメーカーもたくさんあるので、これはちょっと弱点と言えるのう。
なるほど。たしかに気密性2.8はちょっと微妙な数値ですね。
ちなみにトヨタホームはどんな断熱材を使っているの?
トヨタホームの断熱材(分厚さ)は以下の通りじゃよ。
シンセ断熱箇所 | 断熱材(分厚さ) |
---|---|
外壁 | 高性能グラスウール16K(100mm) |
天井 | 高性能グラスウール16K(210mm) |
床下 | ボード成型ウレタンフォーム(35mm)+基礎外周グラスウール16K(60mm) |
エスパシオ断熱箇所 | 断熱材(分厚さ) |
---|---|
外壁 | ボード成型ウレタンフォーム(65mm) |
天井 | 高性能グラスウール16K(厚みは調査中) |
床下 | ボード成型ウレタンフォーム(厚みは調査中)+基礎外周グラスウール16K(60mm) |
トヨタホームはシンセシリーズ(鉄骨ラーメン構造)とエスパシオシリーズ(鉄骨軸組み工法)で断熱材の種類・分厚さは微妙に仕様が違うが、どちらもトータル的な断熱性・気密性の数値はほとんど同じと考えてOKじゃ。
せっかくマイホームを建てるなら、夏は涼しく冬は暖かい快適な室内環境が理想ですよね。
マイホームの温熱環境で後悔したくないなら、必ず「UA値」という数値をカタログスペックで比較してください。UA値は「住宅の断熱性能を客観的に示す数値」で、値が低いほど優秀と考えてください。
UA値は間取りプランごとに異なるため、カタログに載っている数値はあくまで目安です。ですが目安を掲載するかどうかがハウスメーカーの「断熱に対する自信の差」。現に断熱性に自信があるハウスメーカーはほぼ必ず「UA値」の目安を載せています。
もしカタログにUA値の目安が掲載されていなければ「断熱に自信なし」と考えていいです。断熱性は各ハウスメーカーの実力差が顕著に表れるポイントです。断熱性で戦っても競合他社に勝てないメーカーは「あえてUA値を載せていない」というケースが多いのです。
住宅性能のなかでも断熱性は「特に日常的に実感する性能」です。断熱で後悔している人が多いということは、裏をかえせば断熱性が高い住まいは驚くほど快適ということでもあります。
カタログスペックの「UA値」で比較しておけばマイホームの温熱環境の失敗はまずありません。せっかくの注文住宅、温熱環境で後悔しないために「UA値」は必ず最新のカタログで比較しましょう!
価格帯はそこまで安いわけではない
トヨタホームはセミオーダーの規格住宅からフルオーダーの注文住宅まで手掛けているが、やはり大手ハウスメーカー。価格帯としてはそこまで安いわけではないのじゃ。
でも、鉄骨造住宅のなかでは安いって言ってなかったっけ?
セミオーダースタイルの「LQ」に関しては鉄骨造住宅としては安いほうじゃが、あくまで規格住宅じゃからね。それに木造住宅のローコスト住宅に比べるとどうしても価格帯は少し高くなってしまうのじゃ。
LQ以外の「シンセシリーズ」「エスパシオシリーズ」だと坪単価60~70万円前後がボリュームゾーンとなる。鉄骨住宅のなかでは、ややリーズナブルとはいえ、一般的にみるとそこまで突出して価格帯が安いわけではない。
なるほど。でも鉄骨造のなかでは安い方なんですよね?
安いというか「安い選択肢も高い選択肢もある」って感じじゃな。
トヨタホームが向いている人・向いていない人
じゃあ、最後にトヨタホームの注文住宅は「こんな人に向いている・こんな人には向いていない」という点を教えてポン!
うむ。
トヨタホームは標準仕様で地震などの災害に強い住宅を手掛けている点が大きな特徴じゃな。2つの鉄骨構造を取り扱っているが、どちらも耐震等級3(最高等級)を取得しており地震には強い。
またトヨタホームのユニット工法・軸組み工法で設計自由度に差はあるものの、どちらも「天井の高い大空間」や「大開口の窓」など開放的な間取りは非常に得意としている。地震に備えたい人や、開放的な間取りが好みな人にはオススメじゃな。
ただ、トヨタホームはズバリ「コレ」といった特徴がないのも事実。地震には強いものの、外観・内装の重厚感もそこそこ。断熱性もそこそこ。価格帯もそこそこ。まぁ裏返せばトータルバランスに優れた家とも言えるが「価格の安い家」とか「断熱性に特化した家」とか突出したものをマイホームに求めている人にはあまり向いていないかもしれないのう。
マイホームは人生でもっとも高額で大切な買い物です。誰もが絶対に失敗したくないと考えているはずなのに失敗・後悔した例は後を絶ちません。
それは「スペックの比較が足りない」からです!
マイホームに限らず、例えばTVやパソコンなどの家電製品を買う時でも「どのメーカーが性能が良いか?」「価格が安いか?」「保証が長いか?」必ず比較しますよね?
家電はこれまでに買う機会も多く、どの性能を重視すれば良いかなんとなくわかりますがマイホーム購入はほとんどの人が初体験。なにを重視すべきかわからず「モデルハウスに見学に行ったらすぐ気に入っちゃった」「なんとなく見た目で決めてしまった」というケースが非常に多いのです。
ハッキリ言ってマイホームは見た目だけでは性能まではわかりません。皆さん見た目でわからない性能面で失敗・後悔しているケースが非常に多いのです。
マイホームはこの先何十年と住むものです。
見た目のデザインももちろん大事ですがもっと大事なことを見落とさないでください。安全で快適なマイホームを建てるために大切なことは耐震性・断熱性・気密性・遮音性・耐久性・メンテナンス性・空気環境など、要するに「住宅性能」です。
そして性能を比較するために役立つのが無料でもらえる「住宅カタログ」です。少なくとも5社は無料カタログを見比べてください。
と、いうのも住宅性能については営業マンに口頭で質問するだけじゃ甘いからです。
ハウスメーカーの営業マンのことを悪く言うわけではありませんが、営業マンは住宅性能に関する質問にはだいたい「もちろん大丈夫ですよ!」と自信満々に答えます。これは住宅性能にたいして力を入れていないハウスメーカーの営業マンであっても、です。自信満々にこう言えるのは家が快適と感じるかどうかは「個人差があるから」です。引渡し後にクレームを言っても「個人的感覚までは責任を持てないですよ」と言われてはもうどうしようもありません。
だから「カタログスペックで比較することが大事」なんです。
公式カタログに記載されている情報に嘘はあり得ません。
それに複数社の住宅カタログを比較することで、あなた自身が建てたいスペックのマイホームが『だいたいいくらで建つのか?』という相場観も養われますし、理想のマイホーム像もしっかり固まってくるはずです。
そして複数の住宅カタログを比較し相見積もりを取ることは本命ハウスメーカーとの最終的な価格交渉の局面でも必ずあなたに有利になります。あいみつを取り「価格差があって迷っている」と伝えれば本命ハウスメーカーも、最後の最後で競合他社にお客様をとられてしまうくらいなら少しくらいの値引きに応じる、というケースは多いです。いずれにしても注文住宅のマイホーム計画において『複数社を比較した経験』は必ず役に立ちます。
無料の住宅カタログを比較することはマイホーム計画で絶対に欠かせない大切な「第一歩」。
大事なマイホーム計画で絶対に失敗しないために、ハウスメーカー選びは必ず「カタログスペック」で比較してください。
今回の記事をまとめると
- トヨタホームのメリット(長所)
- 地震に強い【標準仕様で耐震等級3(最高等級)】
- 様々な顧客層(価格帯)に対応
- 全館空調スマートエアーズ
- 住まいの85%を工場生産(シンセシリーズ)
- 最大4.42mの天井高(エスパシオシリーズ)
- 保証が手厚い(最長60年長期保証)
- トヨタホーム専用ローンが使える
- トヨタホームのデメリット(短所)
- シンセシリーズは設計自由度が低い
- 気密性能が悪い(C値2.8)
- 価格帯はそこまで安いわけではない
コメント