今回のブログ記事ではパナソニックホームズの構法(構造)のうちの一つ「重量鉄骨ラーメン構造(NS構法)」について詳しく解説していくぞい!
パナソニックホームズの鉄骨造は取り扱っている構造が複数あって少し分かりにくいが、この記事を読めばNS構法についてはしっかりわかるぞい!
重量鉄骨ラーメン構造(NS構法)とは
さて、今回のブログ記事ではパナソニックホームズの鉄骨構造の一つ「重量鉄骨ラーメン構造(NS構法)」について詳しく特集していくぞい。
その通り!パナソニックホームズの鉄骨住宅は独自の構造技術「パワテック」を用いており、重量鉄骨ラーメン構造(NS構法)はパワテックの一つというわけじゃな。
- パナソニックホームズのパワテック(構造技術)
- 制震鉄骨軸組み構造(HS構法)
- 大型パネル構造(F構法)
- 重量鉄骨ラーメン構造(NS構法)
ラーメン構造ってことはラーメンみたいにコシのある構造ってことかな?
ラーメン構造の「ラーメン」とは、食べ物のラーメンではないぞい。
ラーメンとはドイツ語で「額縁」とか「フレーム」を意味する言葉。つまりラーメン構造というのは「柱と梁を強固に接合した立体的なフレーム」が構造躯体になっているわけじゃな。
イメージしやすいのは公園にある「ジャングルジム」じゃな。ジャングルジムの縦方向の鉄棒が柱、横方向の鉄棒が梁と考えるとわかりやすいぞい。あんな感じの立体的なフレームに壁を取り付けたのがラーメン構造というのじゃ。
ふむふむ。
ラーメン構造はジャングルジムかわかりやすい!
パナソニックホームズの重量鉄骨ラーメン構造は、建築学的にも非常に信頼性の高い構造で高層ビルなどにも採用される構造なんじゃ。HS構法やF構法のように、制震システム(アタックダンパー)などは活用されていないものの、ガッチリとした重量鉄骨を強固に接合する極めてシンプルな構造は、地震の揺れに絶大な強さを誇る。非常に堅牢な構造なんじゃよ。
だからパナソニックホームズのNS構法は「3~9階建て」という普通の一戸建て住宅では考えられない多層階住宅も実現可能なのじゃよ。
そういえば、NS構法は最大で9階建てまで対応できるんでしたよね。すごいです。
と、いうことでNS構法の地震に対する強さをもう少し深堀して解説していこう。
150mm角の通し柱
パナソニックホームズの重量鉄骨ラーメン構造(NS構造)は150mm角のぶっとい通し柱を用いている。
ふーん。150mmってぶっといの?
うむ。もちろん重量鉄骨造なので、軽量鉄骨造の建物と比べるとぶっといし、重量鉄骨造の建物でも鉄骨柱の太さは「100~120mm角」を採用している会社が多い。なのでパナソニックホームズの150mm角は太いほうといえるじゃろう。
さすが大手ハウスメーカーですね。
太い通し柱を使っているから頑丈なんですね!
うむ。
NS広報は頑強な柱と床の梁を接合するだけのシンプルな構造で、たくさんの管柱や耐力壁を必要としない。だから組み立ての精度も高く施工のスピードも早いのじゃ。
シンプルな構造だからこそ高い精度で施工できるんですね!
高力ボルト接合
パナソニックホームズのNS構法では、柱・梁の接合部をすべて高強度・高品質の「高力ボルト」で接合しているぞい。
ふーん。それって普通じゃないの?
鉄骨造の場合、溶接で接合することもあるんじゃよ。
だが、溶接を現場で行うのでは精度が安定しないことも多く、災害時などに急激に性能が低下する場合があるのじゃ。
実際、阪神大震災の時には鉄骨造の建物の溶接部の破断が原因で倒壊してしまった建物も多かったようじゃ。
そうなんですか。だからパナソニックホームズでは高力ボルトによる接合にこだわっているんですね。
溶接の鉄骨造が悪いと言っているわけではないけどね。他社では溶接を採用している鉄骨造ハウスメーカーもあるし、しっかり溶接すれば安全だとは思うぞい。
ただパナソニックホームズは工業化住宅だし、品質が安定しやすい「ボルト接合」を採用したってことじゃろう。
ちなみにNS構法は「Non-welded Solid」の略で、意味は「無溶接」。つまり重量鉄骨を溶接ではなくボルトで接合しているラーメン構造って意味なんじゃよ!
へー!NSってそういう意味だったんですね!
今度はちゃんと説明できてよかったね!
あと、F構法の意味もちゃんと調べてリライトしろよ。
ぐぬぬ。
外壁にはカーテンウォール工法を採用
NS構法の壁は取り付け方も超高層ビルと同じ「カーテンウォール工法」を採用しているぞい。
忙しい日々に追われながら幸せだとか不幸せとか忘れていてたくさんの疑問符たちを飲み込んでたってこと?
それはカーテンコールじゃな!別物じゃ。
カーテンウォールとは「構造耐力上、取り外しできる壁」のことで非耐力壁ともいう。
要するに建物を支える役割をしていない壁ってことじゃな。
なるほど。NS構法は壁で建物を支えていないから、できるだけ壁自体は軽いほうがいいってことですかね?
その通り!
NS構法は頑強な柱と梁だけで支えている構法。耐力壁は必要ないから壁はできるだけ軽いほうが地震に有利。NS構法にカーテンウォール工法はぴったりなんじゃ。
それにカーテンウォール工法は、あらかじめ工場生産された壁をクレーンで取り付けるので工期も早く品質ブレも少ない。
でも地震の時は大丈夫なの?
NS構法はガッチリとした重量鉄骨で作られた堅牢な建物じゃ。地震にはそもそも強いし、外壁は地震の横揺れやねじれにも柔軟に追従する構法になっている。外壁の崩落なども心配はないと思うぞい。
耐震等級3を標準で取得
パナソニックホームズのNS広報は耐震等級はいくつなの?
NS構法も耐震等級3(最高等級)じゃな。
さすが大手ハウスメーカーですね!国のお墨付きがあると安心です。
パナソニックホームズの建物はどれも耐震等級3を取得可能と考えてOKじゃ。
ただしHS構法やF構法と同じように建物の仕様によっては耐震等級3にならないケースもあるようなので最終的には確認が必須じゃよ。
耐震実験はおそらく行っていない
NS構法は耐震実験は行っているんですか?
いや、おそらくF構法と同様で耐震実験は行っていないっぽいね。
そうなんだ、じゃあパナソニックホームズで耐震実験を行っているのはHS構法だけなのかな。
残念ながらそうだと思うぞい。
HS構法ではしつこいくらいの回数で耐震実験を行っているんだから、NS構法でもやればいいのにのう。この点は今後に期待じゃな。
地震あんしん保証の対象外
HS構法・F構法の記事で、パナソニックホームズは2020年04月より「地震あんしん保証」を独自につけていると解説したが、残念ながらNS構法は地震あんしん保証の対象外となっているのじゃ。
そうなんですか、なんでNS構法だけ対象外なんだろう。
さすがに「NS構法は耐震性に自信がないんで対象外なんです…」とはHPに書くわけないし、ヒアリングしても言うわけないので、詳しくはわからない。
だが、一応NS構法のビューノは地震あんしん保証の対象外ということは覚えておくのじゃよ。
NS構法は設計自由度が高い
パナソニックホームズの制震鉄骨軸組構造(HS構法)は、マルチモジュールシステムといって設計自由度が高かったのを覚えているかな?
たしか、15cmきざみで自由に空間を調整できるんでしたよね!
うむ。NS構法でもHS構法と同じで、マルチモジュールシステムとなっている。
90cmモジュールを基本としながらも「15cmのサブモジュール」も併用している。つまり、空間の高さも幅も最小15cm単位で細かく調整ができるのじゃ。
15cmきざみで空間を自由自在に調整できるっていいよね!
うむ。もちろん民法上での制限を守ることが大前提じゃが「敷地ギリギリまで家を広くすること」や「天井を15cmきざみで調整すること」も可能じゃよ!
NS構法は限られた敷地を有効活用しやすい構法といえますね!
さらにNS構法は頑強な柱と梁だけで建物を支える「重量鉄骨造」だけあって、より自由で開放的な間取り設計が可能なんじゃ。
ふーん、例えば?
例えばワイドスパン設計。こんな感じに柱と柱の間隔を大きくとることができるのじゃ。
すごい!4台も駐車できるほどのスペースが取れるんですね!
うむ。もちろんビルドインガレージだけでなく、リビングなども大きなワイドスパンの窓をつけることも可能じゃよ!すごく開放的な空間になるのう!
おー!すごいねぇ!
あとは「オーバーハング」といって建物上部をを張り出させてその下の空間を利用する設計も可能じゃ。
へー、こういう設計もできるんだね。
オーバーハングは建物のバランスが悪くなりがちな設計なので、木造や軽量鉄骨造だと限界があるがぶっとい柱と梁で支える重量鉄骨ならば可能なわけじゃ。オーバーハングなら、屋根付きで出し入れしやすいオープンガレージになるぞい!
NS構法は品質ブレが少なく工期が早い
パナソニックホームズのNS構法も住宅部材の多くを工場生産している工業化住宅。だから品質ブレが少なくて工期も早いのじゃ。
たしかF構法は上棟までは1日で終わってしまうんですよね。
NS構法はさすがにF構法よりは時間がかかるけどね。
でも工場生産された品質ブレの少ない部材をクレーンなどの機械を用いて組み立てているので、全体的に技術ブレも少ない安定した出来上がりになるぞい。
NS構法はもっとも価格(坪単価)が高い
NS構法は価格は高いの?
うむ。NS構法は、HS構法やF構法と比べるとやはり重量鉄骨造なので価格はもっとも高いと考えておこう。
HS構法やF構法と比べるとどれくらい違うの?
NS構法で建てる「ビューノシリーズ」は3~9階建てまで対応できる商品。
希望の階数によってかなり坪単価が異なるのではっきりとは言えないが、ザックリ他の構法よりも「坪単価+7~10万円以上」は覚悟しておくべきじゃな。
高いけど、3~9階建てまで対応できるのはパナソニックホームズだけですし、ビューノシリーズはもともと賃貸併用などの収益性のある建物のケースも多いから仕方ないですね。
全館空調エアロハスは採用可能
あ、そういえばNS構法の建物は全館空調「エアロハス」は採用できるの?
うむ。F構法ではエアロハスを採用できないのじゃが、NS構法ならば問題なく全館空調「エアロハス」を採用可能じゃよ。
じゃあ全館空調システムを検討している方もNS構法なら大丈夫ですね!
NS構法の対応商品
NS構法に対応しているパナソニックホームズの商品モデルは以下の通りじゃな。
- NS構法で建てられる商品モデル
- ビューノシリーズ(3~9階建て)
たしか、ビューノは3階建てまでならHS構法でも建てられるんですよね。
その通り。なので3階建てはHS構法かNS構法を選べる。
4階建て以上は問答無用でNS構法となるぞい。
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今回の記事をまとめると
- NS構法のメリット
- 地震に強い
- 設計自由度が高い(マルチモジュールシステム)
- 大空間・大開口の窓など開放的な間取りが得意
- 品質ブレが少ない・工期が早い(工業化住宅)
- 全館空調「エアロハス」を採用できる
- NS構法のデメリット
- 地震あんしん保証は付かない
- HS構法・F構法に比べて価格が安い(坪単価+7~10万円)
注文住宅のマイホーム計画は「比較・相見積もり」が"超重要"です!
さて、アシスタント諸君よ!
注文住宅でマイホームを建てたいと思った時「まず何をすべきか?」知っているかね?
たしかにマイホームって購入経験ないですし。
まずなにからすればいいのかわからないですね…。
チッチッチ!
「いきなり住宅展示場へ行く」のはハッキリ言ってオススメしないぞい。
長くなるのでオススメしない理由は以下のリンクで読むのじゃ。
なんで「いきなり住宅展示場へ行っちゃダメなの?」理由はコチラ!≫
これはなにも住宅に限った話ではない。
例えば最新型テレビを買う場合を考えてみよう。テレビも同じような見た目でも画質や機能はもちろん価格だってピンキリじゃ。だからテレビを買う前にスペックを比較するもんじゃろ?
そりゃあ比較するよね。
だって知らないで画質が悪いテレビとか価格が高いテレビ買っちゃったら損しちゃうじゃん。
そう!その通りなんじゃ。
家よりもはるかに安い買い物の家電でもじっくり比較してから買い物するのだから注文住宅だって比較して当然。
なるほど。
それは確かにその通りですよね。
それにね。注文住宅はハウスメーカーが違えば「住宅性能の差」「デザイン性の差」「メンテナンス性の差」が非常に大きいもの。
そしてなによりテレビとは比較にならないくらいに「価格の差」が大きいのじゃ!
そうなんですか…
いったいどれくらいの価格差があるものなんですか?
1000万円も価格差があることもあるの?!
同じような住宅性能スペックなのに?!
余裕であり得るし、別に珍しい例じゃないぞい。
と、いうかそもそもオーダーメイドの注文住宅の場合「複数のハウスメーカーで比較しない限り、自分の希望条件のマイホームの適正価格がつかめない」と言った方が正確じゃろうな。
1社を見学しただけで気に入ってしまって営業マンに言われるがままに家を建ててしまうということは自分の希望条件の家の適正価格がわからないまま「人生最大の買い物」をするということじゃ。
どうじゃ?
もし自分がウン百万円単位の金額を損していたことが後からわかったら後悔するじゃろ?
うむ。
だからこそ注文住宅のマイホーム計画はまずは住宅カタログを比較するべきなんじゃよ!
正確には、複数社のカタログを比較して候補のハウスメーカーを見つけたら次に「相見積もり」をすることが絶対条件にはなるけどね。
ただ、ハッキリ言って「複数社のカタログ比較」と「相見積もり」という手順を踏むだけでウン百万円単位の金額を損してしまう可能性は格段に減ると言ってよい。
チッチッチ!
住宅カタログの取り寄せは完全無料だし、候補のハウスメーカーのHPで一つ一つ取り寄せるような面倒な作業も必要ない。
いまどき住宅カタログはライフルホームズで無料一括取り寄せがスタンダードじゃ!
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住宅カタログの比較はメリットこそたくさんあるが、デメリットになるようなことは一つもないので間違いなくやっておくべき「家づくりの必須項目」と心得るのじゃ。
そういうこと!
なにより家族でカタログを見ながら「これもいいな!それもいいな!」と話す時間は最高に楽しいものじゃよ!
家づくり失敗の確率も減るし、すでに気になるハウスメーカーがあったとしても「少なくとも5社くらいの住宅カタログは比較しておくこと」をオススメするぞい!
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まずは抽出するハウスメーカーの検索条件を選びます。
「建物価格」「建築予定地」「人気テーマ」で検索できますが、エリアが決まっているなら「建築予定地」で検索するのがオススメ。希望の市区町村まで選べば施工エリア対応しているハウスメーカーがズラリ出てきます。それぞれザックリとした価格帯・坪単価も掲載されていますので条件に合いそうなハウスメーカーを選ぶだけ。この段階ではいろいろなハウスメーカーのカタログを取り寄せちゃってOKです!
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