前回のブログ記事ではミサワホームのザックリとした特徴・概要について説明したが、前回の記事だけでは少しで説明不足だった点がある。今回は説明不足だった「ミサワホーム耐震性能」について詳しく解説していくぞい。
ミサワホームの耐震等級
さて、まずは前回のブログ記事の復習じゃ。たぬきくん、ミサワホームの耐震等級はいくつだったかの?
あれ?たしか前回のブログ記事でミサワホームの家は耐震等級3が保証されているわけではないと教わったポン。
よく覚えておるの!そうじゃ。今回の記事で一番説明したいのはその点なんじゃ。
ミサワホームは耐震等級3を全商品で保証しているわけではない。というか、正確に言うとホームページに「耐震等級3を取得している」と明記されていないのじゃ。
中間価格(60万円~)以上の大手ハウスメーカーで耐震等級3をホームページに明記していないのはちょっと珍しい特徴と言えるのう。
耐震等級は住宅性能表示制度に定められた重要な性能…。耐震等級が保証されていないという点は少し不安ですね。
確かに耐震等級3が保証されていないという点は不安に思えるかもしれん。だが、あくまで個人的意見ではあるがわしはミサワホームの注文住宅は地震に強いと思うし一定の安心感はあると思っておるぞい。その理由を説明しよう。
ミサワホームの耐震性能が安心の理由①センチュリーモノコック構造
たぬきくん、ミサワホームの構造はどんなものだったか覚えているかな?
はい!ミサワホームの構造は「木質パネル接着工法」です!
その通り!ミサワホームの木質パネル工法は工場生産された「木質パネル」同士を強固に面接合し「一つのハコ型」を形成する工法じゃ。こういう工法をモノコック構造というぞい。
前回の記事でも習いましたね!確かミサワホームの「モノコック構造」は南極の昭和基地・居住棟でも使われているかなり頑丈な構造なんですよね?
そうじゃな!ミサワホームが建てた南極の昭和基地・居住棟は厳しい自然環境のなか40年以上も建っておる堅牢な建物じゃ。
ミサワホームの木質パネル接着工法は120mmの木質パネル同士を高分子接着剤やスクリューくぎ、接合金物によって強固に「面接合」しておる。
面接合しているということは、建物を「点で支える」のではなく「壁(面)で支える」タイプの構造じゃな。点で支えるタイプは外力が加わると建物の一部にチカラが集中しやすいが、面で支えるタイプの構造は外力を建物全体に分散させる性質がある。だから地震や台風などに強い構造と言われておるのじゃ。
ミサワホームの家は「構造的に地震や台風に強い」ということですね!
うむ。余談じゃがミサワホームでは木質パネル接着工法で造られた構造を「センチュリーモノコック」と呼んでおる。ミサワホームのフラッグシップモデル商品「CENTURY(センチュリー)シリーズ」にちなんでおるんじゃな。
ミサワホームの耐震性能が安心の理由②床が強い
他にもミサワホームの家が耐震性能が高いという理由があるポン?
まだあるぞい。ミサワホームのモノコック構造が耐震性・耐久性が高いと言われるもう一つの理由はズバリ「床」が強いんじゃ。
床が強いと床が抜けないポン!
まぁミサワホームじゃなくとも床は滅多なことでは抜けんけどな。
確かに床が強いと耐久性は高そうですけど、具体的にどんなメリットがあるんですかね?
うむ。住宅の床というのは、人や家具の荷重を支えている重要なパーツだが、それだけでなく地震や風などの外力に抵抗するためにも非常に重要な役割があるんじゃ。
例えば、住宅の床が弱くて床が歪んでしまえばその建物には「ねじれ」が生じる。建物が一面だけでもねじれてしまえば、面接合された面にもねじれが拡がり、建物全体が歪んでしまうんじゃ。
これはモノコック構造が特にその傾向が強い。だからミサワホームは壁面だけでなく「床」も剛性のあるものを採用しているのじゃ。詳しくは以下の画像のとおり、ミサワホームの床パネルは300kNの荷重で変形量は僅か7mmという少なさ。
他の工法の床面と比べても変形量は非常に少ない剛性を持った床というわけじゃ。
よくわからないけど、とにかく凄いってことでいいですか?!
ま、「とにかく頑丈な床」って覚えておけばよいぞい。
ミサワホームの耐震性能が安心の理由③独自の制震装置「エムジオ(MGEO)」
そしてもう一つ。ミサワホームの耐震性能が安心な理由は独自の制震装置「エムジオ」が標準装備されているからじゃ。
エムジオ!なんだか強そうな名前の装置だポン!
制震装置ですが。ところで「耐震」と「制震」ってどう違うんですか?
良い質問じゃな!
まず「耐震」とは言葉通りの意味で「地震に耐える」という意味。そして制震とは「地震エネルギーを抑制(軽減)する」という意味なんじゃ。
つまり耐震と制震では、制震のほうが地震に対する抵抗力は「上位」と考えて良い。
エムジオはミサワホームが独自に開発した制震装置で、壁の内部に複合テコ原理を応用した変位拡大機構と高減衰ゴムをセットした制震ダンパーを組み合わせた構造。地震エネルギーをテコの原理で増幅し効果的に制震ダンパーに伝えることで、建物にかかるエネルギーを軽減させる仕組みじゃな。
すごい!耐震よりも上位の性能「制震」機能がついているから、はかせはミサワホームは安心って言ってたってことんですね!
うむ。他社ハウスメーカーでもこの手の「制震装置」や「制震ダンパー」を用意していることは多いのじゃが、他社の場合はほとんどが「オプション」の位置付けになっておる。ミサワホームは制震装置エムジオを標準装備としているところは高く評価すべきじゃ。
ミサワホームの耐震性能が安心の理由④過去一度も地震で倒壊したことがない。
そして、最後にダメ押しの安心ポイントをもう一つ。ミサワホームの家は過去に地震によって倒壊したことが一度もないのじゃ。
なんかこれが一番説得力ある気がします。
実績があるということポン。
うむ。なんだかんだ難しいテクニカルな話よりも、単純に「ミサワホームの住宅は今まで地震で倒壊したことがない」という事実が一番の説得力じゃな。
ということで、以上の理由からミサワホームの耐震性能には一定の安心感はあると考えて良いと思うぞい。
今回の記事をまとめると
- ミサワホームは耐震等級の明記がない
- ただし耐震性能に一定の安心感はある
- ミサワホームのモノコック構造は地震などの外力に強い
- ミサワホームの床は剛性が高い
- ミサワホームは制震装置「エムジオ」を標準装備(標準で制震住宅)
- ミサワホームの住まいは地震によって倒壊したことがない
ミサワホームと価格帯が近いハウスメーカー
トヨタホーム
トヨタウッドユーホーム
一条工務店
住友不動産
ミサワホームより少し価格帯が高いハウスメーカー
積水ハウス
セキスイハイム
住友林業
ダイワハウス
パナソニックホームズ
三井ホーム
三菱地所ホーム
スウェーデンハウス
ミサワホームより少し価格帯が安いハウスメーカー
タマホーム
クレバリーホーム
アエラホーム
フィアスホーム
アイフルホーム
富士住建
桧家住宅
ミサワホームは、木質パネル接着工法による頑丈なモノコック構造の住まいを手掛けるハウスメーカーです。耐震性の面で安心できるほか、ミサワホームは「天井高140cmの収納空間:蔵(くら)」など空間を立体的に賢く活用するプランニング力も人気。スキップフロアなどとも相性がよいので、限りある敷地面積を最大限有効活用したい方はぜひチェックしておきたいハウスメーカーです。
ミサワホームはミドルコストハウスメーカーに分類される価格帯ですので、同価格帯のハウスメーカーとともに「少し高いハウスメーカー」「少し安いハウスメーカー」のどちらとも比較されている方が多いです。
競合ハウスメーカーと見比べることで「今までとは別の大事なポイント」が新たにわかることもあります。ミサワホームを候補にしている方は、ぜひ上記のハウスメーカーと比較しておいてください。
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