今回のブログ記事では、光熱費を抑えられ年間の光熱費をトータルゼロ以下にする住宅「ZEH(ゼッチ)」について詳しく解説していくぞい!
これからマイホームを建てる方は「ZEH(ゼッチ)」にも興味があるはず。ZEHのことを詳しく知りたい人は、このブログ記事を読めば一発で解決じゃよ!
ZEHとは?
さて!今回のブログ記事では、みんな知りたい「ZEH」についての特集じゃよ!
わーい!ところでZEHってなにポン?
ZEHとは「ゼッチ」と読むぞい。ZEHは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(NET ZERO ENERGY HOUSE)」の略称なんじゃよ!
最初のNはどこいった?
それは知らん。
なんでよ!ネットゼロエネルギーハウスの略なら最初にネットのNが付くべきじゃん!「ンゼッチ」に改名すべきポン!
ゼッチの方が語呂がいいからじゃろ!知らんわ、そんなもん!
まぁまぁ。博士なのに「知らんわそんなもん」はないでしょw
で、ZEHはどんな住宅のことなんですか?詳しく解説おねがいします。
うむ。ZEHとは「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」のことじゃよ。
ながっ。わかりにくいポン!もっとカンタンに言ってよ!
ま、今のは経済産業省に記載されている説明なので分かりにくいかもな。
ZEHを超カンタンに言うと「年間に使うエネルギーよりも創り出すエネルギーの方が多い家」のことじゃ!
一気にわかりやすくなった!
それってZEHなら電気代が全く掛からないってことですか?
理論的にはそうじゃな。ZEH住宅は基本的に電気料金が年間トータルで0前後となる。しかし実際には年間の天候状況や敷地条件、日当たりの状況、設備の良し悪しなどで差が出るので「完全に電気代ゼロ」と断言することはできないのじゃが。
でも、実際ZEHの家ではほとんど電気代がかかっていないんでしょ?
そうじゃな。ザックリ言えばZEHの家では電気代がかからないと考えてOKじゃ。それどころか、余った創エネルギーは電力会社に「売電」することができる。つまり、ZEHは「売電収入を得ることができる住宅」でもあるのじゃ!
不労収入を得られるってことですか!
うむ。ただしZEHのエネルギーを創る装置は太陽光発電がメインとなるので、創れる電力量は天候に大きく左右されるなど、若干不安定な面もあるぞい。
それでも収入を得られるマイホームって凄いポン!
国はZEH住宅を増やしたい考え
最近、ZEHに注力しているハウスメーカーがかなり多いが、これは国が主導してZEHの普及を推し進めているからじゃ。
ふーん、そうなんだ。
政府は2020年までに標準的な新築住宅をZEHにすることを目指してきた。そして2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指しているのじゃ。
んー?「標準的な新築住宅をZEHにする」のと「新築住宅の平均でZEHを目指す」のってどう違うの?
正直、その辺の細かいことはワシにもわからんw
わからないのかよ。
まぁ取りあえずここでは「ZEHは国が主導になって普及を推し進めている」ということが分かればOKじゃ。
ZEHの3つの基準
次はZEHの具体的な基準・仕様について解説していくぞい。
前述のとおり、ZEHとは「年間に使うエネルギーよりも創り出すエネルギーの方が多い家」のことを言う。
「使うエネルギーよりも創るエネルギーが多い家」にするためには、まずエネルギーの消費量を抑えないことには話にならないわけじゃ。
つまり断熱性が高い家じゃないといけないってことですね!
その通り。そして電力を使う設備は極力、省エネ性能の高いものである必要もある。
ふむふむ!あとは電力を創り出す設備も必要だポン!
そうじゃ!つまりZEHは「断熱性」「省エネ性」「創エネ性」という3つの性能が求められるというわけじゃな!
なるほど、ではZEHに必要な3つの性能について順番に解説をお願いします!
ZEHの基準①断熱性能
まずZEHの基準で求められる性能の一つ目は「断熱性能」じゃ。
断熱性が高くないとエアコンを付けていても外に暖かい空気or冷たい空気が漏れてしまいますもんね。空調効率が良いように断熱性は良くないといけませんね。
その通り。年間のエネルギー消費量を、プラスマイナスゼロにするためにはまず「使うエネルギーを抑える」ことが重要なんじゃ。そのためには断熱性は非常に重要じゃ。
断熱性はQ値とかUA値とかの数値で表せるけど、ZEHの最低基準とかはあるの?
良い質問じゃ。ZEHに求められる断熱性の基準数値は「UA値」じゃ。求められる数値は地域によって異なるので、以下に一覧表にしてみたぞい。
地域区分 | 1.2地域 | 3地域 | 4.5.6.7地域 |
---|---|---|---|
ZEH基準(UA値) | 0.4以下 | 0.5以下 | 0.6以下 |
- UA値とは
- 住宅の内部から外壁・天井(屋根)・床下・窓(開口部)などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値であり、住宅の断熱性能を表す数値のこと「外皮平均熱貫流率」とも言う。値が小さいほど断熱性が高い。
地域の差はあるが、だいたいZEH仕様の家では「UA値0.4~0.6以下」の数値が求められるということじゃな!
ふむふむ。確かに「UA値0.4~06以下」ってかなり優秀な断熱性の数値ですね。
そうじゃな。ZEH基準を満たしているマイホームはかなり断熱性が高いと言えるじゃろう。だが、最近ではこのZEH基準を標準仕様で満たしているハウスメーカーも多いぞい。
やっぱり断熱性は重要な性能だから、どこのハウスメーカーも力を入れているんだね!
せっかくマイホームを建てるなら、夏は涼しく冬は暖かい快適な室内環境が理想ですよね。
マイホームの温熱環境で後悔したくないなら、必ず「UA値」という数値をカタログスペックで比較してください。UA値は「住宅の断熱性能を客観的に示す数値」で、値が低いほど優秀と考えてください。
UA値は間取りプランごとに異なるため、カタログに載っている数値はあくまで目安です。ですが目安を掲載するかどうかがハウスメーカーの「断熱に対する自信の差」。現に断熱性に自信があるハウスメーカーはほぼ必ず「UA値」の目安を載せています。
もしカタログにUA値の目安が掲載されていなければ「断熱に自信なし」と考えていいです。断熱性は各ハウスメーカーの実力差が顕著に表れるポイントです。断熱性で戦っても競合他社に勝てないメーカーは「あえてUA値を載せていない」というケースが多いのです。
住宅性能のなかでも断熱性は「特に日常的に実感する性能」です。断熱で後悔している人が多いということは、裏をかえせば断熱性が高い住まいは驚くほど快適ということでもあります。
カタログスペックの「UA値」で比較しておけばマイホームの温熱環境の失敗はまずありません。せっかくの注文住宅、温熱環境で後悔しないために「UA値」は必ず最新のカタログで比較しましょう!
ZEHの基準②省エネ性能
ZEHは「エネルギーを上手に使う住宅」ということも求められる。前項の断熱性の高い家と「高効率な住宅設備」を組み合わせて、一次エネルギー消費量を「20%以上削減すること」がZEH基準の一つとなっているぞい。
一次エネルギー消費量ってなに?
一次エネルギー消費量とはカンタンにいえば家庭で使うエネルギーのことじゃな。具体的には冷暖房・換気・給湯・照明などで使う電力などのエネルギーのことじゃ。
つまり、省エネ性能の高い住宅設備が必要となるってことですね。
うむ。具体的には「空調設備」「照明設備」「給湯設備」「換気設備」の4つでZEH基準を満たした機器を使用することが求められるぞい。
ふーん、確かに空調・照明・給湯・換気設備が省エネ性能が高ければ、消費エネルギーをかなり節約できそうだポン。
うむ。それとZEHの必須要件ではないが「HEMS(ヘムス)」という管理システムを導入する事例も多いぞい。
へむす?なにそれ
- HEMS(ヘムス)とは
- ホームエネルギーマネジメントシステム(Home Energy Management System)の略。住宅で使うエネルギー・創るエネルギーを可視化する管理システムのこと。
HEMSは、要は住宅の消費エネルギーと、太陽光発電などで創るエネルギーを「見える化」するシステムのことじゃな。
使った電気量と創った電気量が一目瞭然でわかれば便利ポン。
そしてHEMSには、さらに強力な機能があるぞい。それは管理する住宅設備の「遠隔操作」や「自動制御」が可能になるという点じゃ。例えば、エアコンなどを消し忘れても外出先から遠隔操作で電源を切ったりできる。
それ超便利ですね!
そうじゃな!HEMSとこれらの省エネタイプの住宅設備を組み合わせることで、節約意識も高まる。これにより住宅における省エネ率がアップするってわけじゃな。
ZEHの基準③創エネ性能
そしてZEHにおいて一番重要ともいえるシステムが「創エネ性能」じゃな。ZEHでは太陽光発電システムなど、再生可能エネルギーを自ら「創り出す設備」が必要じゃ。
確かにエネルギーを創る設備がないとZEHなんて無理だポン。
ZEHの創エネ設備は「太陽光発電システム」がメインじゃが、それに加えてエネファームや蓄電池を組み合わせれば、さらに創エネルギーをプラスすることや災害時などに備えてエネルギーを蓄えておくことが可能じゃ。
ZEHの種類
そして、ひと口に「ZEH」といっても割と色々な種類があるぞい。
え、そうなの?わけわからなくなるからできれば複雑なのはやめて欲しいポン。
そう言うと思ったので、できるだけわかりやすくまとめたぞい。
ZEHの種類 | 省エネ率 | 消費エネルギー削減率 |
---|---|---|
ZEH(ゼッチ) | 20%以上 | 100%以上 |
Nearly ZEH(ニアリーゼッチ) | 20%以上 | 75%以上 |
ZEH Oriented(ゼッチオリエンテッド) | 20%以上 | 規定なし |
ZEH+(ゼッチプラス) | 25%以上 | 100%以上 |
Nearly ZEH+(ニアリーゼッチプラス) | 25%以上 | 75%以上 |
ニアリーゼッチは「消費エネルギー削減率」がZEHよりも少し緩和されていますね
うむ。カンタンに言えばニアリー系のZEHは、太陽光発電などに不利な寒冷地などでも、一定の要件を満たしていれば「ZEHとして認めてあげよう」という制度じゃな。
また、ZEHオリエンテッドは都市部など狭小エリアで太陽光発電設備をそんなにたくさん設置できない場所では、太陽光発電設備は別に備えていなくても「ZEHとして認めてあげよう」って制度じゃな。
なるほどね!エリアによる緩和措置ってことだね。
うむ。反対に「プラス系」のZEHは、通常のZEHよりも「省エネ基準」が厳しくなっている「より上位のZEH」という位置付けじゃな。断熱と省エネ設備による省エネ率が「5%」厳しくなっているのじゃ。
ちなみにZEHでは「HEMS」が必須要件とはなっていなかったが、「ZEH+」においてはHEMSが必須要件になっているぞい。
ZEHにも色々な種類があって、基準や要件も違うんですね。
そうじゃな。ZEHの種類については、それぞれ「国からもらえる補助金の最大額」が異なるなど、ちょっと複雑な説明もあるので今後改めて別ページでまとめるつもりじゃよ。
取りあえず、このページでは「色んなZEHがあるんだね」と覚えておいてくれればOKじゃよ。
ZEHのメリット
それでは、いよいよ本題「ZEHのメリット・デメリット」について解説していこう!
待ってましたポン!結局それが知りたいんだよね。
うむ。ではまずZEHのメリットから説明しよう。ZEHのメリットはこんなところじゃな。
- ZEHのメリット一覧
- 光熱費が抑えられる(or黒字が出る可能性も高い)
- 消費エネルギーと創エネルギーが見える化
- 断熱性が高いため快適な生活ができる(ヒートショックのリスク軽減)
- 住宅が長持ちする
- 住宅の資産価値が保ちやすい
- 災害に強い住宅になる
- 国からZEH補助金を貰える
ZEHのメリットってたくさんあるんですね。じゃあ、順番に解説をお願いします。
光熱費が抑えられる(or黒字が出る可能性も高い)
まずZEHの最大のメリットは「光熱費が抑えられる」という点じゃ。ZEHは「年間の消費エネルギー量<年間の創エネルギー量」となる住宅。つまり、電気料金はほとんど0円になるのじゃ。
めちゃんこ良いじゃん!
素晴らしいメリットですね、ZEH仕様のマイホームにすればめちゃくちゃ家計が楽になります!
もちろん、ZEH住宅の発電量は天候や敷地条件、太陽光パネルの面積、性能に左右されるので、実際のところ「確実に光熱費が0円になる」とは断言できないが、それに近いレベルで光熱費を抑えられる。
それどころか余った電力を電力会社に買い取ってもらう「売電収入」によって、黒字が出る家庭も多いのじゃ。
売電収入による不労収入、憧れるポン!
普通なら光熱費がかかるところ、黒字が出るなら万々歳じゃ。十分に大きなメリットじゃな。
それに電気の使用量を抑えられれば、地球環境にも良いですね!
地球環境なんてどうだっていいポン!問題は黒字が出るかどうかだポン!
こらこら。地球環境だって大事じゃろ。
だが、まぁ正直なところ「地球環境よりも家計の方が大事!」って人が多いとは思うがね。
消費エネルギーと創エネルギーが見える化
ZEHでは前述した家庭のエネルギー管理システム「HEMS」を導入するケースが多い。「HEMS」によって電力消費量が見える化するので、非常に節約意識が高まる。これもZEHのメリットと言ってもいいじゃろう。
普段、リアルタイムで電力消費量をみたことないし、見てみたいポン!
「エアコンで○○円分かかった」とか「給湯機で○○円分かかった」とかわかるってことですよね。なんか凄い未来な感じ。
ZEHのメリットというかHEMSのメリットじゃけどな。まぁほとんどのZEHでHEMSを装備しているので、ZEHのメリットとも言える。いずれにしても電力が見える化すればわかりやすいし、賢く節約できそうじゃな。
断熱性が高いため快適な生活ができる
それとZEH仕様の住宅は、地域によって若干の差があるが「UA値0.4~0.6以下」という断熱性の基準が設けられている。つまりZEH住宅は断熱性が高いのじゃ。
断熱性の優秀な家は、夏でも冬でも快適な気温で生活できるってことですね。
うむ。それに断熱性が高い家は家の中全体の温度差が少ない。つまり、ヒートショックのリスクも軽減できるのじゃ。この点もZEHの大きなメリットじゃな。
ヒートショックってなんだっけ?
- ヒートショックとは
- 家の中の急激な温度差により血圧や脈拍が大きく変動すること。失神や心筋梗塞、脳梗塞を引き起こすこともあり非常に危険。
ヒートショックは危険ですからね。リスクを軽減できるならメリットだと思います。
住宅が長持ちする
それからZEH仕様なら「住宅が長持ちしやすい」のじゃ。これもZEHのメリットと言えるじゃろう。
なんでZEHだとマイホームが長持ちするの?
ZEH仕様は断熱性において一定の基準が設けられている。断熱性が高いということはすなわち気密性もある程度確保されているということ。断熱性・気密性が確保されていれば、断熱材などの経年劣化も非常に少なくすむ。つまり家が長持ちするってわけじゃな。
これも大きなメリットですね。
住宅の資産価値が保ちやすい
それからZEH住宅は「資産価値が保ちやすい」と言われておる。これもメリットと言えるじゃろう。
確かにZEH仕様をクリアしているということは家の性能が保証されているようなものですしね。
うむ。それに国は2016年より「BELS(ベルス)」という住宅の省エネ性能を評価する制度を施行しておる。ZEH仕様の住宅ではBELSでも高評価をとることができるため、資産価値を保ちやすいと言われているのじゃ。
ただし、実際にはZEH制度はまだ始まって歴史が浅く、まだ中古住宅市場にZEH住宅はほとんど出回っていないので、確実に資産価値が保てるとは断言できないがね。
むしろ将来的には中古市場もZEHの家ばっかりになっているかもしれないポン!
災害に強い住宅になる
そして、ZEHは地震や台風などで電力の供給が止まった時にも真価を発揮するぞい!もちろん地震や台風で壊滅的なダメージを受けていないことが前提にはなるが、太陽光発電システムが無事なら自家発電で電気を使うことができるのじゃ。
なるほど!それは大きなメリットだポン!
うむ。と、いうのも政府がZEHを推し進めているのも「災害に強い住宅をつくる」というのが目的の一つなんじゃ。
災害時には数週間、電力の供給が止まることもありますもんね。そんな中、自宅でいつもと変わらない生活ができるのは金銭的にも精神的にも、ものすごいメリットです。
うむ。ちなみにZEHでは「蓄電池」の設置は義務化されていないが、蓄電池があれば電力を貯めておくことができるので、夜中でも電力を使うことができる。つまりさらに災害に強くなるワケじゃな。
国からZEH補助金を貰える
それからマイホームをZEH仕様で新築すれば、国からZEH補助金を貰えるぞい!
そうなの?!性能の良い家にして、さらに補助金も貰えるなんて最高じゃん!
うむ。ZEHは初期費用が大きくかかるものじゃから、初期費用を軽減できるZEH補助金は嬉しいものじゃな。
で、補助金はいくら貰えるの?
一応2019年度では「ZEH:定額70万円+蓄電システムを付ける場合はプラスα」じゃな。また「ZEH+:定額115万円(蓄電システム補助は対象外)」となるぞい。
2020年度の補助額は2019年と変わらないんですか?
2020年度のZEH補助金はまだ発表されていないが、「おそらく2019年とそう大きく変わらない」か「若干減額される」というのが大方の予想のようじゃな。
そうなんだ。補助金が下がる可能性もあるんだね。ちょっと残念だポン。
うむ。ZEH補助金は年々下がってきているからのう。ただ、その分「太陽光発電システム」の価格も値下がり傾向にあるので、実質負担金額はそこまで大きく変わっていないとも言える。
とりあえず「ZEHにすれば国から補助金が貰える」という点は大きなメリットじゃな。
ZEHのデメリット
次はZEHのデメリットをピックアップしていくぞい!
ZEHにもデメリットがあるんだね。
まぁ何事もメリットばかりとはいかんわけじゃ。ZEHに関してもメリットとデメリットを両方把握して検討することが大切じゃよ。取りあえず、ZEHのデメリットは以下の通りじゃ。
- ZEHのデメリット一覧
- 初期費用が大きく増える
- ZEH設備のメンテナンス費用がかかる
- 太陽光発電システムは年々発電量が下がる
- 売電価格は年々下がっている
- 住宅の間取りや屋根の形状に制限がかかる
ZEHはメリットもたくさんありましたが、デメリットもけっこうあるものなんですね。じゃあ、順番に解説をお願いします。
初期費用が大きく増える
まずZEHの最大のデメリットは「初期費用が大きく増える」点じゃな。
まぁ家の断熱性も向上させなきゃいけないし、住宅設備も省エネ性能が高いものにしないといけないし。おまけに太陽光発電システムも付けないといけないですからね。初期費用がかさむのは当然ですね。
ZEH仕様の家にすると、だいたいどれくらいの金額がかかるの?
非常にザックリじゃが、ZEH仕様にするには「+200~300万円」はかかると考えておくべきじゃな。まぁハウスメーカーによっても違うし、仕様によっても違うので一概には言えないのじゃが。
どひぇー!高いポン!
でも、最初にお金が200~300万円かかっても補助金も出るし(「2019年度は70万円)、毎月の光熱費が浮くし、売電で黒字になる可能性もあるんですよね?
うむ。一応、多くのケースでは「ZEHの初期投資は10年で回収できる」と言われているようじゃ。もちろん、これも敷地条件や太陽光の当たり具合、太陽光パネルの性能、面積によって違うので断言はできないがな。
一応、補助金が出るうちは長い目でみれば「ZEHにした方がお得」という意見が多いのう。
でも元をとるまでに10年かぁ。ちょっと長いポン。
ZEH設備のメンテナンス費用がかかる
ZEHのデメリット、二つ目は各種ZEH設備のメンテナンス費用がかかってくるという点じゃ。
そうか、メンテナンスも必要だよね。忘れていたポン。
まぁどんな設備でもそうだが、やはりメンテナンス費用は必要じゃな。太陽光パネルなんかはメンテナンスフリーで30年以上使えるものもあるらしいが、とはいえやはりメンテナンスが必要なケースもあるじゃろう。それにエアコンや給湯機、換気設備なども性能を維持するためには定期的なメンテナンスが必要じゃ。
ZEH設備のメンテナンス費用はどれくらいかかるんでしょうか?
ハッキリ言ってピンキリじゃが、トータルで「10年単位:数十万円~百万円」程度のメンテナンス費用は考えておくべきじゃろうな。
むー。けっこう高いポン。
それにメンテナンスだけでなく、「故障してしまうリスク」も忘れてはならない。保証期間内であれば良いかもしれないが、保証が切れた後の故障だと自腹になる。そういうケースもあることを考えておくべきじゃな。
太陽光発電システムは年々発電量が下がる
それからZEHの心臓部ともいえる「太陽光発電システム」じゃが、これは年々「発電量が下がってしまう」のじゃ。これもデメリットと言えるかもしれんのう。
そうなの?なんで発電量が減っちゃうの?
太陽光パネルは基本的に屋根のうえに野ざらしにされているもの。つまり環境の影響を受けやすい。パネルの表面にホコリやごみが積もれば、それだけでも若干発電効率は落ちるし、パネル自体の経年劣化でも発電効率は落ちる。
基本的に太陽光発電システムは年々少しずつ発電量が下がると考えておくべきじゃ。
売電価格は年々下がっている
それからZEHでは太陽光発電で創ったエネルギー余った余剰電力は「売電」できるのじゃが、この「売電価格」が今後下がる可能性が高いのじゃ。
そうなの?
うむ。2019年の売電価格はおおよそ「24~26円」となっているが、今後の売電価格はまず間違いなく下がるじゃろう。一応、売電価格は「ZEHを導入した年の売電価格で10年間は売電できる」と決まっているため、今ならまだZEH仕様のマイホームにするメリットはあると言える。
だが今後、売電価格が下がっていくことを考えると、もしかすると「初期費用を10年で回収する」ことも難しくなる可能性もあるじゃろう。
なるほど。ZEH仕様のマイホームを建てるなら、なるべく早くが良いってことですね。
住宅の間取りや屋根の形状に制限がかかる
それからZEH仕様の住宅にすると、住宅の間取りや屋根の形状に制限が掛かる可能性があるぞい。これもZEHのデメリットと言えるじゃろう。
そうか、ZEHにすると断熱性をアップさせないといけないから窓が小さく設計しないといけないケースがあるんですね。
その通りじゃ。また、屋根のうえに太陽光パネルを設置するため、屋根の形状や向きにも制限がかかる。ZEHにするならば、マイホームのトータル的な設計自由度は若干下がると考えておいた方がいいじゃろう。
注文住宅のマイホーム計画は「比較・相見積もり」が"超重要"です!
さて、アシスタント諸君よ!
注文住宅でマイホームを建てたいと思った時「まず何をすべきか?」知っているかね?
たしかにマイホームって購入経験ないですし。
まずなにからすればいいのかわからないですね…。
チッチッチ!
「いきなり住宅展示場へ行く」のはハッキリ言ってオススメしないぞい。
長くなるのでオススメしない理由は以下のリンクで読むのじゃ。
なんで「いきなり住宅展示場へ行っちゃダメなの?」理由はコチラ!≫
これはなにも住宅に限った話ではない。
例えば最新型テレビを買う場合を考えてみよう。テレビも同じような見た目でも画質や機能はもちろん価格だってピンキリじゃ。だからテレビを買う前にスペックを比較するもんじゃろ?
そりゃあ比較するよね。
だって知らないで画質が悪いテレビとか価格が高いテレビ買っちゃったら損しちゃうじゃん。
そう!その通りなんじゃ。
家よりもはるかに安い買い物の家電でもじっくり比較してから買い物するのだから注文住宅だって比較して当然。
なるほど。
それは確かにその通りですよね。
それにね。注文住宅はハウスメーカーが違えば「住宅性能の差」「デザイン性の差」「メンテナンス性の差」が非常に大きいもの。
そしてなによりテレビとは比較にならないくらいに「価格の差」が大きいのじゃ!
そうなんですか…
いったいどれくらいの価格差があるものなんですか?
1000万円も価格差があることもあるの?!
同じような住宅性能スペックなのに?!
余裕であり得るし、別に珍しい例じゃないぞい。
と、いうかそもそもオーダーメイドの注文住宅の場合「複数のハウスメーカーで比較しない限り、自分の希望条件のマイホームの適正価格がつかめない」と言った方が正確じゃろうな。
1社を見学しただけで気に入ってしまって営業マンに言われるがままに家を建ててしまうということは自分の希望条件の家の適正価格がわからないまま「人生最大の買い物」をするということじゃ。
どうじゃ?
もし自分がウン百万円単位の金額を損していたことが後からわかったら後悔するじゃろ?
うむ。
だからこそ注文住宅のマイホーム計画はまずは住宅カタログを比較するべきなんじゃよ!
正確には、複数社のカタログを比較して候補のハウスメーカーを見つけたら次に「相見積もり」をすることが絶対条件にはなるけどね。
ただ、ハッキリ言って「複数社のカタログ比較」と「相見積もり」という手順を踏むだけでウン百万円単位の金額を損してしまう可能性は格段に減ると言ってよい。
チッチッチ!
住宅カタログの取り寄せは完全無料だし、候補のハウスメーカーのHPで一つ一つ取り寄せるような面倒な作業も必要ない。
いまどき住宅カタログはライフルホームズで無料一括取り寄せがスタンダードじゃ!
建てたいエリアやおおまかな予算を入れるだけで、施工可能なハウスメーカー・工務店がバシッと出てくるので手続きもそれこそ3分ほどでできちゃうぞい。超簡単じゃよ。
無料で簡単、すぐ届く。
住宅カタログの比較はメリットこそたくさんあるが、デメリットになるようなことは一つもないので間違いなくやっておくべき「家づくりの必須項目」と心得るのじゃ。
そういうこと!
なにより家族でカタログを見ながら「これもいいな!それもいいな!」と話す時間は最高に楽しいものじゃよ!
家づくり失敗の確率も減るし、すでに気になるハウスメーカーがあったとしても「少なくとも5社くらいの住宅カタログは比較しておくこと」をオススメするぞい!
ライフルホームズは住宅情報サイトの最大手!安心安全に優秀なHMから比較できますよ!
まずは抽出するハウスメーカーの検索条件を選びます。
「建物価格」「建築予定地」「人気テーマ」で検索できますが、エリアが決まっているなら「建築予定地」で検索するのがオススメ。希望の市区町村まで選べば施工エリア対応しているハウスメーカーがズラリ出てきます。それぞれザックリとした価格帯・坪単価も掲載されていますので条件に合いそうなハウスメーカーを選ぶだけ。この段階ではいろいろなハウスメーカーのカタログを取り寄せちゃってOKです!
次にお名前や住所・ご連絡先など必要事項を入力する項目になります。必須事項は入力しますが、任意の項目は書いても書かなくても大丈夫です。
必要事項を入力したら案内に従ってページを進めるだけです。所要時間は約3分程度。とっても簡単です。
今回の記事をまとめると
- ZEHのメリット
- 光熱費が抑えられる(or黒字が出る可能性も高い)
- 消費エネルギーと創エネルギーが見える化
- 断熱性が高いため快適な生活ができる(ヒートショックのリスク軽減)
- 住宅が長持ちする
- 住宅の資産価値が保ちやすい
- 災害に強い住宅になる
- 国からZEH補助金を貰える
- ZEHのデメリット
- 初期費用が大きく増える
- ZEH設備のメンテナンス費用がかかる
- 太陽光発電システムは年々発電量が下がる
- 売電価格は年々下がっている
- 住宅の間取りや屋根の形状に制限がかかる
マイホームは人生でもっとも高額で大切な買い物です。誰もが絶対に失敗したくないと考えているはずなのに失敗・後悔した例は後を絶ちません。
それは「スペックの比較が足りない」からです!
マイホームに限らず、例えばTVやパソコンなどの家電製品を買う時でも「どのメーカーが性能が良いか?」「価格が安いか?」「保証が長いか?」必ず比較しますよね?
家電はこれまでに買う機会も多く、どの性能を重視すれば良いかなんとなくわかりますがマイホーム購入はほとんどの人が初体験。なにを重視すべきかわからず「モデルハウスに見学に行ったらすぐ気に入っちゃった」「なんとなく見た目で決めてしまった」というケースが非常に多いのです。
ハッキリ言ってマイホームは見た目だけでは性能まではわかりません。皆さん見た目でわからない性能面で失敗・後悔しているケースが非常に多いのです。
マイホームはこの先何十年と住むものです。
見た目のデザインももちろん大事ですがもっと大事なことを見落とさないでください。安全で快適なマイホームを建てるために大切なことは耐震性・断熱性・気密性・遮音性・耐久性・メンテナンス性・空気環境など、要するに「住宅性能」です。
そして性能を比較するために役立つのが無料でもらえる「住宅カタログ」です。少なくとも5社は無料カタログを見比べてください。
と、いうのも住宅性能については営業マンに口頭で質問するだけじゃ甘いからです。
ハウスメーカーの営業マンのことを悪く言うわけではありませんが、営業マンは住宅性能に関する質問にはだいたい「もちろん大丈夫ですよ!」と自信満々に答えます。これは住宅性能にたいして力を入れていないハウスメーカーの営業マンであっても、です。自信満々にこう言えるのは家が快適と感じるかどうかは「個人差があるから」です。引渡し後にクレームを言っても「個人的感覚までは責任を持てないですよ」と言われてはもうどうしようもありません。
だから「カタログスペックで比較することが大事」なんです。
公式カタログに記載されている情報に嘘はあり得ません。
それに複数社の住宅カタログを比較することで、あなた自身が建てたいスペックのマイホームが『だいたいいくらで建つのか?』という相場観も養われますし、理想のマイホーム像もしっかり固まってくるはずです。
そして複数の住宅カタログを比較し相見積もりを取ることは本命ハウスメーカーとの最終的な価格交渉の局面でも必ずあなたに有利になります。あいみつを取り「価格差があって迷っている」と伝えれば本命ハウスメーカーも、最後の最後で競合他社にお客様をとられてしまうくらいなら少しくらいの値引きに応じる、というケースは多いです。いずれにしても注文住宅のマイホーム計画において『複数社を比較した経験』は必ず役に立ちます。
無料の住宅カタログを比較することはマイホーム計画で絶対に欠かせない大切な「第一歩」。
大事なマイホーム計画で絶対に失敗しないために、ハウスメーカー選びは必ず「カタログスペック」で比較してください。
コメント
わかりやすいブログですね。参考になりました
どうせ注文住宅を建てるなら、ZEH住宅にしたいと考えていました。情報ありがとうございます。
太陽光パネルは敷地状況によっては乗せてもあまり効率が良くないケースもあるから、最終的には敷地と相談。でも南向きの屋根に乗せられるなら、初期費用かかったとしてもZEHにした方がいいと思う。