今回のブログ記事では「長期優良住宅のメリット・デメリット」について詳しく解説していくぞい!
長期優良住宅は税制上でも多くのメリットがあるが、一応デメリットもあることはあるぞい。これからマイホームを建てる方は、長期優良住宅のメリット・デメリットもしっかり把握しておくべきじゃよ。
長期優良住宅はメリットとデメリットを把握しておくことが大切
さて、今回のブログ記事では「長期優良住宅のメリット・デメリット」の特集じゃ。前回の記事「長期優良住宅とはなにか?」ではメリット・デメリットまで解説しきれなかったからのう。
確かに前回の記事で長期優良住宅がどんなものか?はだいたい分かりましたが、それによって受けられる特典とかはまだ解説していないですからね。
本当に大切なのは長期優良住宅の認定を受けるとどんな特典があるかだポン!
その通りじゃ。この記事を最後まで読んで長期優良住宅のメリット・デメリットを理解すれば自分のマイホームが長期優良住宅の認定を受けるべきか、それとも受けなくても良いか、判断の助けになるはずじゃよ。
長期優良住宅のメリット
それでは早速、長期優良住宅のメリットから解説していくぞい。まずは下記のメリット一覧をみてみよう。
- 長期優良住宅のメリット
- 住宅ローン減税の控除額が増える
- 固定資産税の減額期間が2年延長される
- 登録免許税が優遇される
- 不動産取得税が優遇される
- フラット35Sの金利Aプランが使える
- 補助金が出る可能性がある
- 資産価値の評価が高くなる
- 情報が少ない中小工務店の場合、粗悪な業者をふるい落とせる
はえー。長期優良住宅ってけっこうたくさんメリットがあるんだね!
うむ。
ただし長期優良住宅のメリットを最大限享受できるケースは限られる。したがって、自分の場合にあてはめてみて「自分は長期優良住宅のメリットを享受できるどうかか?」シミュレーションすることが大切じゃ。
それでは順番に解説をお願いします。
住宅ローン減税の控除限度額が増額される
まず一つ目のメリット。長期優良住宅の認定を受けると「住宅ローン減税の控除限度額が増額される」のじゃ。
いきなりよくわからないポン!
うむ。大前提として、住宅ローンを利用してマイホームを購入すると「住宅ローン減税」という税制上のメリットを受けられるのじゃよ。
- 住宅ローン減税制度とは
- 住宅ローンを借りて住宅を取得した人の金利負担の軽減を図るための制度。毎年末の住宅ローン残高の1%が13年間に渡り、所得税や住民税から控除される。
なるほど。じゃあ、もし年末残高が5000万円だった場合は5000万円の1%だから翌年に「50万円」の税控除が受けられるってことですかね?
考え方はそれでOKじゃが、住宅ローン減税には「限度額」があり、この限度額が「普通の住宅」と「長期優良住宅」で以下のとおり異なるってわけじゃ。
住宅の種類 | 住宅ローン控除の限度額 |
---|---|
普通の住宅 | 年間40万円 |
長期優良住宅 | 年間50万円 |
だんだんわかってきたポン!じゃあ、年末のローン残高が5000万円だった場合はこんな風になるポン!
- 一般住宅の場合
- 年末残高5000万円×1%=控除額50万円
だが、控除限度額が40万円のため控除額は40万円
- 長期優良住宅の場合
- 年末残高5000万円×1%=控除額50万円
控除限度額が50万円のため控除額はそのまま50万円
そうそう!その通りじゃ!
では、住宅ローンの年末残高が3000万円だった場合はどうなるかな?
ハイ!年末残高が3000万円だった場合は以下の通りです!
- 一般住宅の場合
- 年末残高3000万円×1%=控除額30万円
- 長期優良住宅の場合
- 年末残高3000万円×1%=控除額30万円
なるほど、住宅ローンの年末残高が4000万円以下の場合は「普通の住宅」でも「長期優良住宅」でも控除額が変わらないんだね。
その通り。つまり長期優良住宅の住宅ローン控除額アップによって恩恵を受けられる人はこういう条件の人じゃな。
- 長期優良住宅の住宅ローン控除額アップによって恩恵を受けられる人
- 4000万円を超える住宅ローンを借りてマイホームを建てた人
- なおかつ所得税・住民税を「40万円以上」納めている人
この条件を二つとも満たしている人にとっては、長期優良住宅の認定は節税効果があると言えるじゃろう。
ただし住宅ローンは毎月返済していくものなので、年末残高は年を重ねるごとに減っていく。途中からメリットが失われることもあり得るぞい。
住宅ローン減税でマックスの控除を受けられるとすれば、長期優良住宅の場合「13年間で650万円」、普通の住宅の場合「13年間で520万円」ということですね。
長期優良住宅と普通の住宅の場合で、最大で130万円の差が出る可能性があるってことだね。
うむ。その通りじゃ。ただし、長期優良住宅で13年間において最大限の控除を受けるには少なくとも6000万円以上の住宅ローンを借りる必要があるのう。けっこうマックス恩恵を受けるハードルは高いんじゃよ。
固定資産税の減額期間が2年延長される
長期優良住宅の二つめのメリットは「固定資産税の減額期間が2年間延長される」という点じゃ。
固定資産税ってなぁに?
固定資産税は土地や建物など、不動産を所有していると必ずかかってくる税金じゃよ。
- 固定資産税とは
- 土地や建物など固定資産の所有者に課税される税金。毎年1月1日時点での不動産の所有者に対して課税される。
新築物件なら、普通の住宅でも長期優良住宅でもどちらも固定資産税の減税措置があるが、異なるのは減税の期間じゃ。ちなみに一戸建て住宅とマンションでも減税期間に差があるぞい。詳しくは以下の通りじゃな。
住宅の種類 | 固定資産税の減額期間 |
---|---|
普通の住宅(一戸建て) | 新築から3年間は2分の1に減額 |
長期優良住宅(一戸建て) | 新築から5年間は2分の1に減額 |
普通の住宅(マンション) | 新築から5年間は2分の1に減額 |
長期優良住宅(マンション) | 新築から7年間は2分の1に減額 |
ふむふむ!一戸建て住宅でもマンションでも、長期優良住宅の場合は「2年間」減税期間が延長されるんですね!
その通りじゃ。
具体的な金額としてはだいたいどれくらいお得になるのかな?
固定資産税は地価や住宅構造・設備によっても大きく異なるので、具体的な金額を出すのは難しいが、例えば30坪くらいの一般的な広さの住宅なら、年間で「約10~20万円」の固定資産税が課税されるケースが多い。
年間「10~20万円」の課税が、2年間2分の1になるわけなので、トータルだとだいたい「10~20万円くらい」お得になるって計算じゃな。ものすごくザックリとした金額なので、参考程度にしてほしいがの。
登録免許税が優遇される
長期優良住宅のメリット3つめは「登録免許税が優遇される」という点じゃな!
さっきからわけわかんない税金がたくさんあるポン!
まぁ税金関係はややこしくてわかりにくいが、もう少し頑張ろう!
- 登録免許税とは
- 登録免許税とは不動産購入者が不動産の所有権を登記する時に課税される税金のこと。なお、土地・建物などの不動産を購入した場合、必ず登記手続きが必要になる。
まぁ、カンタンに言えば登録免許税は、土地や建物などの不動産を「自分のものです!」と対外的に示す登記をする時にかかる税金じゃ。これは毎年かかるような税金じゃなく、一回だけ払えばOKなやつじゃよ。
長期優良住宅の場合、普通の住宅よりも登録免許税が軽減されるんですよね。どれくらい優遇されるんですか?
うむ。以下の一覧表をみてみよう!
一戸建て住宅のケース
登記種別 | 一般住宅(一戸建て) | 長期優良住宅(一戸建て) |
所有権保存登記 | 0.15% | 0.10% |
所有権移転登記 | 0.3% | 0.20% |
マンションのケース
登記種別 | 一般住宅(マンション) | 長期優良住宅(マンション) |
所有権保存登記 | 0.15% | 0.10% |
所有権移転登記 | 0.3% | 0.10% |
えーと。長期優良住宅の場合、所有権移転登記が0.05%優遇されるんですね。で、あと所有権移転登記も0.1%優遇される、と。
わかりにくいポン。難しいポン。
まぁ、カンタンに考えるといいよ。例えば5000万円の不動産を所有権保存登記するとした場合はこんな感じになるぞい。
5000万円の不動産の場合、25000円くらいお得になるってことですね!
うむ。登録免許税は毎年かかるわけではなく、一度払えばOKな税金じゃ。なので、そこまでメリットは大きくない。一般的な不動産なら「だいたい数万円程度お得になる」と考えておけばOKじゃよ。
不動産取得税の控除額が優遇される
長期優良住宅のメリット4つめ。それは「不動産取得税の控除額が優遇される」のじゃ。
不動産取得税っていうのは、不動産を購入した時にかかる税金?マイホームを買うと、色んな税金がかかるんだね。
- 不動産取得税とは
- 土地や建物などの不動産を購入した時にかかる税金。「課税標準額×税率」で計算される。
うむ。不動産取得税は「普通の住宅」でも「長期優良住宅」でも、どちらも優遇措置があるが長期優良住宅の優遇措置のほうが大きいのじゃ。
具体的には「不動産取得税の控除額」が長期優良住宅のほうが大きいということじゃな。
住宅の種類 | 不動産取得税の控除額 |
---|---|
一般住宅 | 最大1200万円 |
長期優良住宅 | 最大1300万円 |
長期優良住宅のほうが、控除金額が「100万円」増額されているんですね。
うむ。不動産取得税の計算は少しややこしいので割愛するが、ハッキリ言って一般的な2000万円~6000万円程度のマイホームを購入する場合、「普通の住宅」でも「長期優良住宅」でも不動産取得税はそこまで大幅には変わらないと考えていいぞい。
変わったとして「数千円くらい」の差じゃろう。不動産取得税も毎年払うタイプの税金ではなく、一度払えば終わりの税金なので、この点では長期優良住宅の大きなメリットとは言えないじゃろう。
住宅ローンの金利面で優遇される
長期優良住宅のメリット5つめ。フラット35という長期固定金利ローンを利用する場合、フラット35よりも金利面で優遇される「フラット35S:金利Aプラン」を利用できるんじゃ。
金利Aプランがあるなら、金利Bプランもあるの?
お、鋭いのう。その通り。フラット35Sには金利Aプランと金利Bプランがあって金利Aプランの方がお得なんじゃ。それぞれの違いは以下の通りじゃな。
フラット35Sの種類 | 金利引き下げ期間 |
金利Aプラン | 当初10年間0.25%金利引き下げ |
金利Bプラン | 当初5年間0.25%金利引き下げ |
どちらも「0.25%の金利引き下げ」という条件は同じで、違うのは「金利引き下げ期間」ですね。金利Aプランの場合は10年間で、金利Bプランの場合は5年間の引き下げか。
うむ。金利Aプランと金利Bプランでは結構差が大きくなるぞい。
例えば住宅ローンで4000万円を借り入れた場合、金利1%と金利1.25%だと月々の支払い金額が「4720円」の差が出る。つまり年間47,200円の差じゃな。
金利Aプランと金利Bプランでは、金利引き下げ期間に「5年」の差があるわけだから、47,200円×5=236,000円の差が出る計算になる。
20万円を超えるなら大きな差だポン!
長期優良住宅の場合、フラット35Sで金利Aプランを選択できることは大きなメリットと言える。
ただし、フラット35Sの金利Aプランは長期優良住宅だけのメリットというわけではない。以下の条件を満たしていればフラット35S金利Aプランは利用できるぞい。
- フラット35S金利Aプランが利用できる住宅
- 認定低炭素住宅
- 一次エネルギー消費量等級5の住宅
- 性能向上計画認定住宅
- 耐震等級3の住宅
- 高齢者等配慮対策等級4以上の住宅
- 長期優良住宅
ふーん。フラット35Sの金利Aプランは長期優良住宅だけの特権じゃないんだね。
うむ。正直、長期優良住宅の認定を受けずにフラット35Sの金利Aプランを利用している人はかなり多いぞい。
補助金が出る可能性がある
長期優良住宅のメリット6つめ。長期優良住宅の認定を受けると「国から補助金を貰える可能性がある」のじゃ。
え!国からお金貰えるの?!わーいポン!
うむ。一応、補助金の金額は以下の通り。
※ただし地域材の過半利用で上限20万円加算・三世代同居対応要件適合で上限30万円加算
こんなに貰えるの?すごいじゃん。
ただし長期優良住宅を建てて補助金が貰えるケースはかなり条件が厳しい。
新築住宅の場合は「地域型住宅グリーン化事業」に採択されたグループに属する中小工務店で家を建てないと補助金はもらえないぞい。
建てるハウスメーカーが限定されるってことですか?
その通り。地域型住宅グリーン化事業では、工務店や建材業者などが連携してグループを作っており、そのグループの中から「国から採択されたグループ」に属する中小工務店でマイホームを建てることが補助金を貰える条件の一つ。
基本的に大手ハウスメーカーは含まれないぞい。
な~んだ。建てるハウスメーカーが限定されるなら、あんまり意味ないポン。
うむ。それにこのメリットも長期優良住宅だけの特権というわけではない。長期優良住宅じゃなくても「低炭素住宅」を建てた場合でも貰える可能性はあるぞい。
「補助金が出るかも」という点だけで、マイホームを建てるハウスメーカー・工務店を決めるのはちょっと危険な気がしますね。
その通り。正直、このメリットに関してはあまり期待し過ぎるのは禁物じゃ。
マイホームを建てるハウスメーカーや工務店をしっかり決めてから、もし「補助金対象の施工会社だったらラッキー」くらいに考えておくのがベターじゃよ。
資産価値を保ちやすい
それから長期優良住宅は「資産価値が保ちやすい」という点もメリットの一つと言えるじゃろう。
確かに長期優良住宅なら、将来「売却する時」や「賃貸にだす時」も良い条件で売れたり貸せたりできそうですね。
うむ。長期優良住宅の認定を受けた住宅は、言わば国から「長く住めるリフォームしやすい優良な住宅」というお墨付きを貰った住宅ということじゃ。
それに長期優良住宅は定期的な点検が義務付けられていることからも、普通の住宅に比べると、多少ではあるが資産価値を高く保つことができる。
資産価値を長く保てるのはけっこう大きなメリットだポン!
そうじゃな。ただし正直なところ近年では「長期優良住宅」でも「普通の住宅」でも資産価値はさほど差がないという見方もあるのじゃ。
と、いうのも近年の新築住宅は、ほとんど長期優良住宅の認定基準を満たすことができるからじゃ。将来的には「長期優良住宅」であっても「普通の住宅」であっても、そこまで資産価値に差はなくなるかもしれないのう。
情報が少ない中小工務店の場合、粗悪な業者をふるい落とせる
それからもう一つ。長期優良住宅に適合しているということは国から「優良な住宅」というお墨付きをもらったということ。これは情報が少ない中小ハウスメーカーや工務店を選ぶ場合「粗悪な業者をふるい落とすフィルターになる」というメリットもあるのじゃ。
長期優良住宅の認定を受けられる住宅をつくっているということは、国に品質が認められているってことですもんね。
うむ。特に大事なのは長期優良住宅に「耐震等級2以上」という規定があること。耐震等級2以上をクリアするには「床倍率の計算」が必要になる。床倍率の計算を行っていないと、地震の時に倒壊してしまう危険性があるのじゃ。
しかし、この床倍率計算をしていない中小ハウスメーカー・工務店も多いのじゃ。
なにそれこわいじゃん。
なるほど。だから、長期優良住宅に適合できるかどうかで、ハウスメーカーや工務店が床倍率の計算をしっかりしているか確かめるってことですね。
うむ。大手ハウスメーカーなら、インターネットでも耐震性や断熱性など住宅性能のことがよくわかるが、中小ハウスメーカーや地元の工務店の場合インターネットを見ても圧倒的に情報が少ないのじゃ。
「地元工務店を選びたいが情報が少なくて心配」という人も多い。そんな人は、長期優良住宅に適合できる中小ハウスメーカーや工務店に絞るというのも一つの手じゃよ。
長期優良住宅のデメリット
それでは次に長期優良住宅のデメリットをピックアップしていくぞい。
- 長期優良住宅のデメリット
- 初期費用が高くなる
- 維持保全をする必要がある
長期優良住宅にもデメリットがあるんだね。
うむ。何事もメリットがあればデメリットもあるものじゃ。長期優良住宅にも一応デメリットがある。長期優良住宅のメリットとデメリットを両方把握して、自分にとってどちらが得か判断すべきじゃな。
初期費用が高くなる
長期優良住宅の認定を受けるデメリットは建築費用や申請費用などをひっくるめ「初期費用が高くなる」という点じゃな。
長期優良住宅は、いろいろな住宅性能が良くないと認定を受けられないですからね。
でも、長期優良住宅にするとしたら、普通の住宅と比べてどれくらい初期費用に差があるものなの?
うむ。一般的には「長期優良住宅は普通の住宅と比較して10~20%くらい建築費が高くなる」と言われておる。
10%~20%ってけっこうな金額だポン。2000万円の建物だとしたら、200万円~400万円も変わるってこと!?
いや、そんなに変わらないかもしれん。
なんだそれ!意味不明なこと言うなポン!
いや、普通の住宅と長期優良住宅の価格差を比べるのはちょっと難しいんじゃよ。
と、いうのも「普通の住宅」の基準があいまいだからじゃ。正直、近年の新築住宅は長期優良住宅の認定を受けていないものでも、認定基準を満たしていることが多いし、もともとそういう住宅性能の高い家と比べるなら、建築費用に「10%」も差が出ないじゃろう。
長期優良住宅の認定を受けることで「どれくらいの価格差があるのか?」という点は、各ハウスメーカーごとにヒアリングすべきと言えるじゃろうな。
なるほど。でも長期優良住宅の申請費用とかはかかってきますよね?
うむ。もちろん長期優良住宅の認定を受けたい場合は申請費用が別途かかってくるぞい。自分で申請する場合は、申請費用の実費「およそ3~5万円」がかかる。ハウスメーカーに頼んで申請してもらう場合は、実費にいくらか料金がプラスされて「およそ20~30万円」程度かかるケースが多いようじゃよ。
ハウスメーカーに頼むと、申請費用だけで20~30万円か。申請費用だけでもばかにならないポン。
とはいえ、長期優良住宅の申請はある程度、知識がある人でないと面倒だし難しいので、やはりハウスメーカーサイドに頼むのが一般的じゃよ。
維持保全をする必要がある
それからもう一つ、長期優良住宅は「維持保全を定期的にする義務がある」という点もデメリットと言えるじゃろう。
長期優良住宅は「維持保全計画が策定されていること」が認定基準の一つでしたもんね。
うむ。長期優良住宅の場合、少なくとも10年に一度のペースで点検・補修をする義務がある。もし、計画通りの点検・補修が行われなかった場合は長期優良住宅のい認定が取り消される可能性もあるので注意が必要じゃよ。
確かに点検が義務付けられているのはちょっと面倒くさいポン。
点検・補修が義務付けられているのは面倒かもしれないし、デメリットに思えるかもしれないが、ワシ個人としては大きなデメリットとは言えない気がするがのう。
なんで?
そもそもマイホームに長く住むつもりなら、長期優良住宅だろうが普通の住宅だろうが少なくとも10年に一度くらいのペースで点検やメンテナンスをするべきものだからじゃ。
点検やメンテナンスが義務付けられていれば、忘れることは少ないと思うが、そうでない場合はうっかり面倒になって後ろ倒しになってしまうこともあるじゃろう。そういう場合、後から補修すべき箇所が見つかると、メンテナンス費用も高くつくことが多いのじゃ。
なるほど。むしろ点検や補修が義務になっているくらいの方がちょうどいいってことですかね。
この点は個人差もあるだろうが、ワシはどうせメンテナンスしないといけないのだから、義務になっていたとしても大したデメリットではないと思うぞい。
実際に長期優良住宅の申請を出している人の割合
長期優良住宅のメリット・デメリットはこんなところじゃな。だいたい理解できたかな?
なんとなくはわかったポン!ところで実際に長期優良住宅の認定を受ける人ってどれくらいの割合でいるものなの?
良い質問じゃな。確かに、他の人がどうしているのか?は意外に気になる部分かもしれん。
実は長期優良住宅の認定を受ける人はそこまで多くないぞい。平成29年度でいうと、一戸建ての場合「24.6%」、マンションの場合は「0.3%」なんじゃな。
マンションは圧倒的に少ないですね。
うむ。長期優良住宅は、着工前に申請しないといけないものじゃからな。マンションの場合、建ってから一戸一戸売りに出されるから、個人で長期優良住宅の申請をすることはほぼ不可能なんじゃ。
なるほどね!
新築一戸建て住宅は、およそ4軒に1軒が長期優良住宅の認定を受けているってわけじゃな。
意外に少ない…?のかな。
そうじゃな。長期優良住宅のメリットを最大限生かせる条件が限られているのが、割合が少ない理由かもしれんのう。
長期優良住宅と普通の住宅を比較してみた
それでは分かりやすいように、長期優良住宅と普通の住宅で異なる点を表にして比較してみよう!
お!そういうわかりやすいのを待ってたポン!
異なる点 | 普通の住宅 | 長期優良住宅 |
---|---|---|
建設費 | – | 10~20%高くなる |
住宅ローン減税の控除限度額 | 520万円 | 650万円 |
固定資産税の減額期間 | 3年間 | 5年間 |
不動産取得税の控除額 | 最大1200万円控除 | 最大1300万円控除 |
登録免許税 | 保存登記0.15% 移転登記0.3% | 保存登記0.1% 移転登記0.2% |
フラット35Sの金利プラン | – | 金利Aプランが使える |
維持保全計画 | 義務がない | 10年に1度の点検・補修義務あり |
やっぱり表にするとわかりやすいですね!
長期優良住宅はオススメか?
で?結局、長期優良住宅ってどうなの?オススメなの?
正直、長期優良住宅の認定を受けたほうがいいかどうかは「人による」としか言えないのう。
そんな曖昧な返答じゃ困るポン!
ぐぬぬ…。
ではもう少し詳しく説明するが、ぶっちゃけた話、長期優良住宅のメリットの中で大きなメリットと言えるのは「住宅ローン減税の控除限度額の増額」と「固定資産税の減税期間の2年延長」くらいなんじゃよ。
そうだったんですか。
うむ。正直、他の税制上メリット(登録免許税・不動産取得税)に関しては「数千円~数万円」程度の金額がお得になるくらいのものなので、そこまでウェイトは大きくない。
それに補助金のメリットも正直、出ないケースのほうが多いし、フラット35Sの金利Aプランは別に長期優良住宅でなくとも利用できるケースがあるので別に長期優良住宅にこだわる必要はない。
じゃあ、長期優良住宅の認定を受けるかどうかは「住宅ローン減税の控除限度額の増額」と「固定資産税の減税期間の2年延長」の2点に焦点を合わせて判断すると良いってことですね!
うむ。特に重要なのは「住宅ローン減税の控除限度額が増額される」というメリットの方じゃ。上でも解説したが、この点については4000万円以下の住宅ローンを組む人では一切メリットがないわけじゃ。
つまり、4000万円以下のの住宅ローンを借りる人は、ハッキリ言って長期優良住宅の認定を受けるメリットは大きくないのじゃよ。
じゃあ、4000万円以上の住宅ローンを組む人は無条件にオススメってこと?
いや、そういうわけでもない。
例えば、4500万円の住宅ローンを組んだ場合でも最大限の恩恵を享受できるわけではない。住宅ローンは残高は年々減っていくもの。4500万円の住宅ローンでは5年もすれば、残高は4000万円を下回るじゃろ。
つまり13年間の全期間でマックスの恩恵を受けるのならば、最低でも6000万円以上の住宅ローンを組む必要があると言えるじゃろう。
6000万円の住宅ローン!?かなり大きな金額だポン。
うむ。正直、長期優良住宅のメリットを最大限受けられる人は「高収入な人限定」と言えるかもしれないのう。
固定資産税のほうもザックリとしたシミュレーションをして、長期優良住宅の認定を受ける「コスト」と「メリット」を比較してみることが大切じゃ。
- 長期優良住宅の認定を受けるとメリットが大きいケース
- 6000万円以上の住宅ローンを組むケース
- 長期優良住宅の認定を受けてもメリットが小さいケース
- 4000万円以下の住宅ローンを組むケース
注文住宅のマイホーム計画は「比較・相見積もり」が"超重要"です!
さて、アシスタント諸君よ!
注文住宅でマイホームを建てたいと思った時「まず何をすべきか?」知っているかね?
たしかにマイホームって購入経験ないですし。
まずなにからすればいいのかわからないですね…。
チッチッチ!
「いきなり住宅展示場へ行く」のはハッキリ言ってオススメしないぞい。
長くなるのでオススメしない理由は以下のリンクで読むのじゃ。
なんで「いきなり住宅展示場へ行っちゃダメなの?」理由はコチラ!≫
これはなにも住宅に限った話ではない。
例えば最新型テレビを買う場合を考えてみよう。テレビも同じような見た目でも画質や機能はもちろん価格だってピンキリじゃ。だからテレビを買う前にスペックを比較するもんじゃろ?
そりゃあ比較するよね。
だって知らないで画質が悪いテレビとか価格が高いテレビ買っちゃったら損しちゃうじゃん。
そう!その通りなんじゃ。
家よりもはるかに安い買い物の家電でもじっくり比較してから買い物するのだから注文住宅だって比較して当然。
なるほど。
それは確かにその通りですよね。
それにね。注文住宅はハウスメーカーが違えば「住宅性能の差」「デザイン性の差」「メンテナンス性の差」が非常に大きいもの。
そしてなによりテレビとは比較にならないくらいに「価格の差」が大きいのじゃ!
そうなんですか…
いったいどれくらいの価格差があるものなんですか?
1000万円も価格差があることもあるの?!
同じような住宅性能スペックなのに?!
余裕であり得るし、別に珍しい例じゃないぞい。
と、いうかそもそもオーダーメイドの注文住宅の場合「複数のハウスメーカーで比較しない限り、自分の希望条件のマイホームの適正価格がつかめない」と言った方が正確じゃろうな。
1社を見学しただけで気に入ってしまって営業マンに言われるがままに家を建ててしまうということは自分の希望条件の家の適正価格がわからないまま「人生最大の買い物」をするということじゃ。
どうじゃ?
もし自分がウン百万円単位の金額を損していたことが後からわかったら後悔するじゃろ?
うむ。
だからこそ注文住宅のマイホーム計画はまずは住宅カタログを比較するべきなんじゃよ!
正確には、複数社のカタログを比較して候補のハウスメーカーを見つけたら次に「相見積もり」をすることが絶対条件にはなるけどね。
ただ、ハッキリ言って「複数社のカタログ比較」と「相見積もり」という手順を踏むだけでウン百万円単位の金額を損してしまう可能性は格段に減ると言ってよい。
チッチッチ!
住宅カタログの取り寄せは完全無料だし、候補のハウスメーカーのHPで一つ一つ取り寄せるような面倒な作業も必要ない。
いまどき住宅カタログはライフルホームズで無料一括取り寄せがスタンダードじゃ!
建てたいエリアやおおまかな予算を入れるだけで、施工可能なハウスメーカー・工務店がバシッと出てくるので手続きもそれこそ3分ほどでできちゃうぞい。超簡単じゃよ。
無料で簡単、すぐ届く。
住宅カタログの比較はメリットこそたくさんあるが、デメリットになるようなことは一つもないので間違いなくやっておくべき「家づくりの必須項目」と心得るのじゃ。
そういうこと!
なにより家族でカタログを見ながら「これもいいな!それもいいな!」と話す時間は最高に楽しいものじゃよ!
家づくり失敗の確率も減るし、すでに気になるハウスメーカーがあったとしても「少なくとも5社くらいの住宅カタログは比較しておくこと」をオススメするぞい!
ライフルホームズは住宅情報サイトの最大手!安心安全に優秀なHMから比較できますよ!
まずは抽出するハウスメーカーの検索条件を選びます。
「建物価格」「建築予定地」「人気テーマ」で検索できますが、エリアが決まっているなら「建築予定地」で検索するのがオススメ。希望の市区町村まで選べば施工エリア対応しているハウスメーカーがズラリ出てきます。それぞれザックリとした価格帯・坪単価も掲載されていますので条件に合いそうなハウスメーカーを選ぶだけ。この段階ではいろいろなハウスメーカーのカタログを取り寄せちゃってOKです!
次にお名前や住所・ご連絡先など必要事項を入力する項目になります。必須事項は入力しますが、任意の項目は書いても書かなくても大丈夫です。
必要事項を入力したら案内に従ってページを進めるだけです。所要時間は約3分程度。とっても簡単です。
今回の記事をまとめると
- 長期優良住宅のメリット
- 住宅ローン減税の控除額が増える
- 固定資産税の減額期間が2年延長される
- 登録免許税が優遇される
- 不動産取得税が優遇される
- フラット35Sの金利Aプランが使える
- 補助金が出る可能性がある
- 資産価値の評価が高くなる
- 情報が少ない中小工務店の場合、粗悪な業者をふるい落とせる
- 長期優良住宅のデメリット
- 初期費用が高くなる
- 維持保全をする必要がある
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