では今回のブログ記事では断熱材「セルロースファイバー」の特徴・メリット・デメリットについて詳しく解説していくぞい!
セルロースファイバーは日本におけるシェア率はわずか2%程度とかなり少ないが、アメリカではなんとグラスウール以上に使われている非常に優れた断熱材なのじゃ。
セルロースファイバーとは
さて今回も張り切ってブログ記事をまとめていこうかの!この記事では断熱材「セルロースファイバー」にクローズアップしていくんじゃが…
アシスタント諸君はセルロースファイバーって言葉は聞いたことあるかね?
聞いたことないポン!
わたしも聞いたことはあるけど、どんなものなのかまでは知りませんね…
うむ。確かにセルロースファイバーは断熱材としてのシェアは低いからの。あまり聞き覚えのない言葉かもしれん。じゃあイチから説明していこうかの!
まずはイメージしやすいようにセルロースファイバーの画像をみておくかの?こんな感じじゃ。
なんかゴミみたいだポン!
失礼なヤツじゃのう!
まぁ見方によってはそんな見た目をしているようにも見えるが、けっこう優れた断熱材なんじゃぞ!
まずセルロースファイバーとは木質繊維を粉砕して繊維状に加工した断熱材のことじゃ。天然繊維系の断熱材で繊維質内部に無数の空気層があり、これが断熱効果を発揮するぞ。
具体的にはパルプとか新聞紙・古紙をリサイクルして出来ているものなので、かなり環境には優しい素材じゃ。環境問題にうるさいアメリカではなんとグラスウールを抑えて断熱材のシェアナンバーワンなんじゃよ。
アメリカでシェア1位は凄いポン!もしかしてセルロースファイバーは最強の断熱材!?
たしかに「環境に優しい」ってだけではシェア1位にはなれないですよね、他の性能も優れているってことかな?木質繊維で出来ているってことは「天然繊維系の」の断熱材ってことですよね。
うむ。優れた断熱材じゃから知っておいて損はないぞい。
セルロースファイバーの特徴(長所)
じゃあ改めてセルロースファイバーの断熱材としての特徴を解説してください!
うむ。セルロースファイバーは優れた断熱材ではあるが、実は素材自体の断熱性能(熱伝導率)としてはそこまで優秀なわけではない。
セルロースファイバーの熱伝導率は0040くらいなので、グラスウール(熱伝導率0.034~0.050)とロックウール(0.038)の中間くらいのものじゃな。ま、ほとんどグラスウール・ロックウールと同等くらいの断熱性能と考えてもいいじゃろう。
ふーん。じゃあそんなに良い断熱材じゃないの?
チッチッチ。熱伝導率だけが断熱材を判断するポイントじゃないぞい。セルロースファイバーはそれ以外に部分が優秀なんじゃ。
まずセルロースファイバーはグラスウールで弱点だった「湿気」に強い。セルロースファイバーは木質の素材でできているので、湿気を吸収・放出する性質がある。ジメジメしている時には湿気を吸い、乾燥している時には湿気を放出するので、結露しにくいしカビや腐敗のリスクが低いのじゃ!
グラスウールの場合「湿気を吸うとその重みでずり下がってしまう」って欠点がありましたよね?セルロースファイバーの場合はそういうことはないんですか?
うむ。セルロースファイバーは、粉末のような状態で専用の機械をつかって壁の内部に吹き付けるかたちで施工するものじゃ。粉末状の繊維質を壁の内部にパンパンに敷きつめるので、そもそもずり下がるということはほとんどないのじゃ。
それにセルロースファイバーはそもそも木質繊維で重量も軽いしな!
あとパンパンに敷きつめるってことは気密性能も高そうだポン!
良いところに気がついたのう!その通り断熱材にセルロースファイバーを採用すると気密性能も高まる。これも大きなメリットじゃ。
セルロースナノファイバーは新聞紙とかの木質繊維をリサイクルして出来ているって言ってましたけど、木質繊維ってことはシロアリには弱そうですね。
「木質素材はシロアリに弱い」と思いがちじゃが、実はセルロースファイバーはシロアリにも強いぞ。と、いうのもセルロースファイバーは防虫・防火対策として「ホウ酸」を配合しておる。このため、シロアリも食べないし、さらにゴキブリとかの害虫も寄せ付けにくいぞい。
もちろん防火性能も上がっておる。それにもともと天然素材からできているので、万が一の火災の時にも有毒ガスは発生しないので安心じゃ。
シロアリはもちろんですけど、他の害虫にも強いってい凄く嬉しいメリットですね!
おまけにいえばセルロースファイバーは防音性能も高いぞい。セルロースファイバーは、アメリカでは空港などの騒音が大きい場所などで防音材としても活用されている素材なのじゃ。
セルロースファイバーすごい!今のところ欠点がないポン!
セルロースファイバーの特徴(短所)
でもセルロースファイバーにもデメリット(短所)はあるんですよね?教えてください!
そうじゃな、セルロースファイバーの最大の短所は専門業者&専門の機械が必要なため「価格が高い」という点じゃな。
さっきも言ったとおりセルロースファイバーは熱伝導率という面ではほとんど「グラスウール」や「ロックウール」と変わらないスペックじゃ。だが、価格はこれらよりも高いため日本ではあまり使われていない不遇な断熱材なのじゃ。
本当は熱伝導率以外の面で優れたところがいっぱいあるのにのう。
でも、目立ったデメリット(短所)は価格が高いってくらいなんですか?
あとは施工の際に「専門の業者」と「専門の機械」が必要なので、施工できるハウスメーカーや工務店が極端に少ないってことじゃな。断熱材にセルロースファイバーを採用したいと思っても、実際に施工できるハウスメーカーが少ないので諦めざるを得ないというのは実情といえるじゃろう。
冒頭でも言ったが、日本の断熱材シェアでセルロースファイバーはわずか2%程度なんじゃ。
日本ではシェア2%…。じゃあ施工できるハウスメーカーも少ないのも当然ですね。アメリカではシェア率ナンバーワンらしいですし、日本も今後もっと普及すればいいですね。
そうじゃのう。今は環境問題にもうるさいし、かなり優れた断熱材なので普及していきそうじゃけどな!
セルロースファイバーを採用している主なハウスメーカー
セルロースファイバーを標準採用しているハウスメーカーってありますか?あれば教えてください。
実はセルロースファイバーを標準の断熱材として採用しているところは、大手ハウスメーカーではほとんど聞いたことがないのう。
ちょっと調べたところ「ウェルネストホーム」さんという新興ハウスメーカーが採用しているようじゃ。かなり性能の高い家にこだわっているハウスメーカーなので、チェックしてみるといいかもしれんのう。
セルロースファイバーは断熱材としてオススメか?
ズバリ、セルロースファイバーは断熱材としてオススメですか?
ズバリ点数は!?
ふむ。じゃあ「8点(「10点満点中)」ってところじゃな!
正直、セルロースファイバーは断熱材としてオススメの素材と言える。
価格が高い点はネックだし、そもそも施工できるハウスメーカーがほとんどないので選択肢として選びにくいのは事実じゃが。
とはいえ明確なデメリットが「価格が高い」くらいしかないのも事実。今後、セルロースファイバーを採用するハウスメーカーが増えてくれば価格も下がるだろうし、そうなってほしいものじゃな!
あ、ちなみにさっきも言ったが、セルロースファイバーは断熱性能(熱伝導率)自体ははそこまで高くないので、寒冷地では分厚く施工するのがベターじゃな。
せっかくマイホームを建てるなら、夏は涼しく冬は暖かい快適な室内環境が理想ですよね。
マイホームの温熱環境で後悔したくないなら、必ず「UA値」という数値をカタログスペックで比較してください。UA値は「住宅の断熱性能を客観的に示す数値」で、値が低いほど優秀と考えてください。
UA値は間取りプランごとに異なるため、カタログに載っている数値はあくまで目安です。ですが目安を掲載するかどうかがハウスメーカーの「断熱に対する自信の差」。現に断熱性に自信があるハウスメーカーはほぼ必ず「UA値」の目安を載せています。
もしカタログにUA値の目安が掲載されていなければ「断熱に自信なし」と考えていいです。断熱性は各ハウスメーカーの実力差が顕著に表れるポイントです。断熱性で戦っても競合他社に勝てないメーカーは「あえてUA値を載せていない」というケースが多いのです。
住宅性能のなかでも断熱性は「特に日常的に実感する性能」です。断熱で後悔している人が多いということは、裏をかえせば断熱性が高い住まいは驚くほど快適ということでもあります。
カタログスペックの「UA値」で比較しておけばマイホームの温熱環境の失敗はまずありません。せっかくの注文住宅、温熱環境で後悔しないために「UA値」は必ず最新のカタログで比較しましょう!
セルロースナノファイバーのメリット・デメリット
- セルロースファイバーのメリット
- 気密性が高い
- 湿気に強い
- 燃えにくい
- シロアリに強い
- ゴキブリなど害虫に強い
- 防音性が高い
- 重量が軽い(=地震耐性が高まる)
- セルロースファイバーのデメリット
- 価格が高い
- 専門の業者が必要
- 専門の機械が必要
- そもそも施工できるハウスメーカー・工務店が少ない
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