今回のブログ記事ではパナソニックホームズの構法(構造)のうちの一つ「制震鉄骨軸組み構造(HS構法)」について詳しく解説していくぞい!
パナソニックホームズは構造が複数あってちょっとわかりにくいが、この記事を読めばHS構法についてはしっかりわかるぞい!
制震鉄骨軸組み構造(HS構法)とは
さて!今回のブログ記事ではパナソニックホームズの鉄骨構造の一つ「制震鉄骨軸組み構造(HS構法)」について詳しく特集していくぞい!
あ、たしかパナソニックホームズの鉄骨構法って3種類あるんですよね。
前回のパナソニックホームズの記事ではそれぞれの構法についてザックリとしか触れられなかったですもんね。
うむ。パナソニックホームズの鉄骨住宅は独自の構造技術「パワテック」を用いて建てられている。
制震鉄骨軸組み構造(HS構法)はパワテックの一つというわけじゃ。
- パナソニックホームズのパワテック(構造技術)
- 制震鉄骨軸組み構造(HS構法)
- 大型パネル構造(F構法)
- 重量鉄骨ラーメン構造(NS構法)
ふーん。
てかHSってなんの略なん?
HSはハイパー(Hyper=超越した)+スペース(Space=空間)の略じゃな!
「確かな耐震性能で大空間を実現する」という意味が込められている。
実際、HS構法はかなり耐震性能は優秀だし、設計自由度も高く大空間なども実現しやすい。非常に優秀な構法じゃよ。
ふーん。かっこいい名前なだけあるね!
優秀そうじゃん。
で、具体的にはどんな構法なの?
HS構法は鉄骨の柱と梁をガッチリと強固に組み上げた軸組み工法じゃ。
カンタンに言えば木造住宅でいうところの在来工法(木造軸組み工法)の鉄骨バージョンと考えるとわかりやすいかもね。
なるほど。
わかりやすいポン。
うむ。
柱や梁が本来の強度を発揮するためには、部材同士の接合強度が非常に重要。
HS構法では「M12ボルト(=12mmの太さのボルト)」を使って、部材同士を強固に接合している。さらに強い力がかかるアタックフレームの接合部にはさらに太い「M16ボルト(=16mmの太さのボルト)」を使っているぞい。
鉄骨同士をガッチリ接合しているから地震に強いってことですね!
あれ?でもHS構法は「制震鉄骨軸組み工法」ですよね?
制震システムもついているんですか?
うむ!
HS構法の耐震性を支える要の技術が制震システムの「アタックダンパー」じゃ!
アタックダンパー!
なんか必殺技みたいw
どっちかというと防御なんだけどね
アタックダンパー(アタックフレーム)
んでアタックダンパーってなんなの?
アタックダンパーとは「座屈拘束技術」を使ったパナソニックホームズのパワテックの要となる制震テクノロジー。
HS構法とF構法にて採用されている制震システムのことじゃな。
前回の記事で「パナソニックホームズは超高層ビルにも使われる技術を、一戸建て向けのダウンサイジングして応用している」と言ったが、その超高層ビルに使われる技術というのが「座屈拘束技術」のこと。つまりはアタックダンパーのことなのじゃよ。
なるほど、超高層ビルにも使われる技術というのはコレのことなんですね!
よくわからんけど座屈拘束技術とはいったいなんだね?
むずかしく言うなよ!
座屈拘束技術というのは、地震の揺れで建物がゆがむのを抑える技術のことで、この技術が使われているアタックダンパーは「引っ張りのチカラ」にも「圧縮のチカラ」にもどちらにも優れた耐力を発揮するのじゃ。
すげーやん。
それにしても制震システムが標準で付いているのは安心ですね。
うむ。HS構法(とF構法)は標準でアタックダンパー(アタックフレーム)が採用されているため制震構造と言える。これもパナソニックホームズが「地震に強い」と言われる所以じゃな!
つまりHS構法は「耐震+制震」住宅ってことですね。
制震システムが搭載されていると、安心ですよね!
しかも、HS構法のエネルギー吸収能力は繰り返す地震にも強さを発揮するぞい。
一般的なブレースは2回目の繰り返し加振でエネルギー吸収量が70%低下するのに対して、アタックダンパーは大地震に相当する変形を繰り返してもエネルギー吸収量は低下しないようじゃ。
繰り返し起こる地震に対しても効果が低下しないっていいね。
HS構法すごいじゃん!
ちなみにパナソニックホームズではアタックダンパーを採用した耐力壁のことを「アタックフレーム」と呼んでいるぞい。
ふむふむ。
アタックダンパーが制震ダンパーで、それを採用した耐力壁がアタックフレームね。どっちも必殺技っぽいね。
耐震等級3(最高等級)
パナソニックホームズのHS構法は耐震等級はいくつなの?
パナソニックホームズのHS構法は耐震等級3(最高等級)じゃよ。
じゃあ安心ですね!やっぱり国のお墨付きがあるのは安心感があります。
うむ。基本的にパナソニックホームズの建物は耐震等級3を取得可能なので安心していいが、建物の仕様によっては耐震等級3とならないケースも一応あるらしいので最終的にはヒアリングはすべきだけどね。
実大耐震実験をクリア
そういえばパナソニックホームズは耐震実験はやっているんですか?
HS構法に関しては、しっかり実大耐震実験をやっているぞい。
HS構法では「東日本大震災の築館波」をはじめ「阪神・淡路大震災の神戸波」などの大地震を57回、さらに中地震83回という140回の過酷な振動実験を実施している。
めちゃくちゃな回数やっとるやんw
パナソニックホームズってドSなの?
そういう問題じゃないでしょ。で、結果はどうだったんですか?
たび重なる加振にも構造体の交換が必要となるような損傷はなかったようじゃな!
すごーい!
しかも!
HS構法ではさらに阪神・淡路大震災神戸波の4.3倍、東日本大震災築館波の1.8倍のエネルギー量である施設の限界加振にも挑戦しているのじゃ。
まだやったの?!!
で、その結果は?
さすがにクロスの破れやタイルのひび割れ、瓦の割れなどはあったものの「構造体の交換が必要となる大きな損傷はなかった」とのことじゃな!
すごい。さすがパナソニックホームズの家は災害に強いと言われるだけありますね。
地震あんしん保証付き
パナソニックホームズは2020年04月01日より、HS構法(とF構法)で建てた耐震等級3の居住用建物に「地震あんしん保証」が付けているぞい。
え!なにそれ。
もし地震で建物が壊れちゃったら保証してくれるってこと?
うむ。その通り。
地震あんしん保証の保証内容は以下の通りじゃ。
- 地震あんしん保証の保証内容
- ・全壊時:建て替え
- ・大規模半壊・半壊時:補修を行う
- ・保証期間:建物引き渡しから10年間
全壊時や半壊時には、パナソニックホームズが責任をもって原状復帰をしてくれるということじゃ。
ふーん。スゴイですけど、
でもこれって一般的な地震保険と同じようなものではないんですか?
いやいや、ぜんぜん違うぞい。
まず一般的な地震保険は、地震で建物が全壊してしまったとしても建物価格の「半額までしか補償されない」のじゃよ。建て替えを行う場合は、その費用の半額は自己負担となってしまう。
え。地震保険ってそーなんだ。
その点、パナソニックホームズの「地震あんしん保険」ではしっかりと原状復帰してくれる。
保証限度額は5000万円まで(or建物価格のいずれか低い方)と決まってはいるものの一般的な居住用建物なら十分な額じゃろう。
それにそもそも一般的な地震保険は掛け金が必要じゃろ?パナソニックホームズの地震あんしん保証では、建物の引き渡しから10年間は掛け金すら要らないのじゃ。
じゃあすごい!
「地震あんしん保証」はパナソニックホームズが、地震に対して絶大な自信をもっている証とも言えるかもしれないのう。
地震への自信だってw
つまらないこというなポン!
ぐぬぬ。
当ブログでは家づくりにおいて「安全に関わる性能」は特に重視すべき点だと考えています。特に「耐震性」には気を使ってほしいです。
現在建てられる一戸建て住宅はすべて建築基準法を満たしているため、少なくとも「耐震等級1相当」の耐震強度は確保されていますが、できれば「耐震等級3」のハウスメーカーとも比較してください。
「耐震等級1」の建物は「震度6強~7程度の地震に対して倒壊・崩壊しない」強度とされています。「なら安心だね!」と思うかもしれませんが、これはあくまで「倒壊・崩壊しない」のであって「ダメージ(損傷)がない」わけではありません。
つまり震度7クラスの巨大地震がもし一度でもきた場合、その建物の耐震性は著しく損なわれる可能性があるということです。もちろん補修するにもお金がかかります。
そして震度6強~7の大地震は大きな揺れが複数回にわたって起こるケースが多いです。
実際、2016年に起きた「熊本地震」では最大震度7の大きな揺れが二度発生しました。一度目の前震には耐えられた住宅も、二度目の大きな揺れによって多くの建物が倒壊しました。倒壊した中には現在の建築基準法に沿って建てられた「耐震等級1」と「耐震等級2」の住宅も含まれます。
ただし耐震等級3の建物の倒壊数は0でした。
せっかく建てるマイホーム。大地震に一度だけ耐えられる住まいで満足でしょうか?
大地震がきても、その後もマイホームに住み続けますよね?
マイホームはこの先何十年も住む拠点であり家族の命を守るシェルターです。大きな地震にも倒壊・崩壊しないことはもちろんのこと、半壊・一部破損もできればしたくないのは当然です。地震がくるたびに「どこか補修が必要な箇所はないか?」と思いを巡らせることもできればしたくないはずです。
できれば耐震性についてもじっくりと比較検討しておいてください。
HS構法は設計自由度が高い
パナソニックホームズのHS構法の良いところは地震に強いだけではないぞい。
設計自由度が高い点も大きな特徴じゃ。
設計自由度は大事だよね。
天井の高い広いリビングにしたいポン!
うむ。パナソニックホームズのHS構法なら、そういう注文は付けやすいぞい。
なにしろHS構法は、90cmモジュールを基本にしながらも15cmのサブモジュールを併用した「マルチモジュールシステム」を採用しているからね。
わかりにくい!
もっと簡潔に噛み砕いて解説するのが博士の役割でしょ!
フォッフォッフォ!
カンタンにいえばパナソニックホームズのHS構法なら15cmきざみで柔軟に空間のひろがりや天井高を細かく調整できるってことじゃよ!
すごい!
HS構法なら、部屋の高さや幅も調整できるってことですか?
その通り。例えばこんな風に天井高を15cmきざみでハイ天井にすることも可能じゃ。
へー空間を縦にも広くできるんだね!
うむ。それに「15cmきざみ」という業界でも最小サイズの設計サブモジュールなので、敷地制限のギリギリまで家を広くすることだってできる。まぁ、もちろん民法上の制限などは守ることが前提だけどね。
これは確かに設計自由度は高そうですね!
HS構法はハイパースペース構法の略だけあって、スペースを自由自在に調整できるってわけじゃ。
HS構法はF構法に比べると価格がやや高い
HS構法は地震にも強いし、マルチモジュールで設計自由度も高いことはわかったなんですが、なにか他にデメリットってあるんですか?
そうじゃな。
パナソニックホームズの主力商品の一つ「カサートシリーズ」は、HS構法かF構法のどちらかを選んで建てることになるのじゃが、HS構法はF構法に比べると若干価格が高いのじゃ。
ふーん、いくらくらい違うの?
HS構法の方が「坪単価5~8万円くらい高い」かな。
F構法についてはまた別ページでしっかり解説するつもりなのでザックリに済ませるが、F構法は2×4構法の鉄骨バージョンみたいなもの。住宅部材が規格化されているため、設計自由度はけっこう違いがあるのじゃよ。その代わりF構法は「工期がかなり早い」というメリットもある。
HS構法とF構法では地震に対する強さは同じくらいなんですか?
HS構法とF構法のどちらが地震に強いか?という点は正直、公表しているわけではないので厳密にいえばわからないのじゃが、まぁ「どちらも地震にはかなり強い」と考えていいと思うぞい。HS構法とF構法はどちらも「地震あんしん保証」の対象構法だしね。
なら安心だポン。
なので希望する間取りや設計がF構法でも実現できるならF構法。
細かい設計自由度を重視する人はHS構法を選ぶべきかもしれないのう。
なるほど。設計自由度をとる人はHS、価格の安さを選ぶ人はF構法ってわけですね!
HS構法の対応商品
ところでパナソニックホームズのどの商品がHS構法の対象なんだっけ?
HS構法はパナソニックホームズの1~3階建てまでの建物に対応している。
なので、HS構法で建てられるのは以下の通りじゃな。
- HS構法で建てられる商品モデル
- カサートシリーズ
- ビューノ3階建て
1.2階建てモデルのカサートシリーズはHS構法かF構法のどちらかで建てるってことじゃな。
で、ビューノシリーズは3~9階建てまで建てられるモデルじゃが、HS構法で建てられるのは「3階建て」まで。4階建て以上のビューノだと、NS構法になるぞい。
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今回の記事をまとめると
- HS構法のメリット
- 地震に強い(制震システム付き)
- 地震あんしん保証付き
- 設計自由度が高い
- HS構法のデメリット
- F構法に比べて価格が少し高い
- F構法に比べて工期が少し長い
パナソニックホームズと同価格帯のハウスメーカー
積水ハウス
セキスイハイム
ダイワハウス
へーベルハウス
住友林業
大成建設ハウジング
三井ホーム
三菱地所ホーム
パナソニックホームズより少し価格帯が安いハウスメーカー
一条工務店
住友不動産
タマホーム
アエラホーム
桧家住宅
トヨタホーム
パナソニックホームズは頑丈な鉄骨構造で災害に強い家を手掛けるハウスメーカーです。地震に強いだけでなく断熱性も鉄骨造住宅としては優秀で、キラテックタイルを採用した重厚な外観は高級感も◎。全館空調システムやホームエレベーターなどにも強みをもつ非常に総合力の高いビルダーと言えるでしょう。
パナソニックホームズを候補にしている方は「積水ハウス」「セキスイハイム」「へーベルハウス」「ダイワハウス」など同じく地震に強くハイグレードな住宅を手掛けるハウスメーカーと比較している方が多いです。
またパナソニックホームズは、価格帯としてはやや高めの水準ですので「もう少し価格の安いハウスメーカー」とも比較してみることをオススメします。
競合ハウスメーカーと見比べることで「今までとは別の大事なポイント」が新たにわかることもあります。パナソニックホームズを候補にしている方は、ぜひ上記のハウスメーカーと比較しておいてください。
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